月明かりが導く者

□動き出す物語
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天気が良く、絶好の洗濯日和のある日のこと。


「おはよ〜。……あれ?ハルと雅貴は?」


友紀は、皆より少し遅れて目を覚まし、春華と雅貴を探した。
そんな彼の直されていない寝癖を見て、ソラはため息をついた。


「友紀、寝癖が酷いぞ?早く直してこい」

「う〜ん……」


まだ寝呆けているのか、フラフラした足取りで歩く友紀。


「友紀ちゃん、ちゃんと前見ないと壁に――」


漣が言い終わる前に、“ゴンッ”と鈍い音が響き渡った。
どうやら、友紀は頭を壁にぶつけてしまったらしい。


「痛い……」

「だから言ったのに」


額を擦る友紀の頭を撫でる漣。
その顔には笑みが浮かんでいる。
それを見て、翼は頭を抱える。


「友紀、さっさとクシ持ってこい」

「………はい、どーぞ」


クシを渡された翼は、それで友紀の酷い寝癖を直していく。
すると、再び睡魔に襲われたのか、友紀はウトウトと眠り始める。


「…おい。人に直してもらっておいて、寝るんじゃねぇよ!!」

「痛っ!」


翼の平手打ちが、友紀の頭に見事ヒット。



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