闇夜に潜む猫

□ウォーミングアップ
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ここは、とある家。
自由気ままの猫達・紫雲の縄張り。
そんな家に、何やら騒がしい声が聞こえてきた。


「ち〜ざ〜く〜ら〜、はやく来やがれ〜」


ダラ〜ンとだらしなくソファーに凭れ掛かっている和揮。
そして、その近くでパソコンをしている紫雲の総長・由那。


「暇〜」

「あーもう!煩い、黙れ、逝け!!」


余りにもしつこい為か、由那がキレてしまい、それに驚いて、終はビクッと肩が跳ね上がらせた。


「だってよぉ、最近暇すぎ。身体鈍っちまうじゃん……」

「知ったことか」


さっきから冷たく言い捨てる由那に和揮も反撃に出る。


「んだよ。このおばさん」

「なんだって?もう1回言ってみろ、ガキ」

「何回だって言ってやるよ。このおばさん」

「そう言うお前だって、おじさんだろーが」


小学校低学年のような口喧嘩から、手や足が出る喧嘩に発展してしまう2人。


「あ〜ぁ、またやってるね。あの2人」

「隊長、Go」

「えー、嫌だよ。まだ死にたくない」


止めようとする人間は、紫雲の中にはいない。
ただ唯一、1人だけがオロオロとしているだけだった。



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