闇夜に潜む猫
□紫雲と捺鬼
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「由那〜、奈織〜、起っきろ〜」
「んー、後30分……」
「いいから、起っきろぉ!!」
由那と奈織の布団を剥がし、起こしている未央。
これは彼女にとって日課のようなものだ。
しかし、なかなか起きようとしない2人。
「…………和だったら、半殺しにして起こせるんだけど。由那と奈織は、あとが怖いからな〜」
未央は諦めて1階へと降りて行き、リビングへ入った。
キッチンでは、海斗が朝食を作っている最中だ。
「アレ?由那と奈織は??」
「全く起きないであります。…と云うワケで、出番っスよ。副長」
「………………よし。今日の夜ご飯は野菜Onlyにしようか((黒笑」
「ギャーッ!!!ごめんなさいぃ!!野菜Onlyだけは勘弁して下さい!いや、マジで((汗」
未央の叫びを聞いてか聞かずか、由那と奈織は、やっとリビングへと降りてきた。
「朝っぱらから煩い。静かにしろよな」
「でも、目覚まし代わりにはなったっしょ?」
そんなモンいるか、と冷たく言い放って、由那はソファーへとダイブ。
「寝るなよ」
「寝ねぇよ」
――とか言いつつ、既にウトウトと舟を漕いでいる由那。
「奈織」
「なぁに?」
「起きた早々で悪いんだけど、あのバカ起こしてきて」
普通なら全力で断る筈だが――、
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