零崎一賊

□軍人零崎
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客人そっちのけで、何やら言い合いを始める累識と滓識。
どうしようかと迷っていた2人だったが、前に進むべきだと考え、歩き出そうとした瞬間、また1人新たな人物がやってきた。


「累兄さん、滓兄さん。こんな所で何やってるの?」

「見りゃわかんだろ。余所者の追い出し」

「そんなことをしてるんだったら、私の相手をしてくれたらいいのに……」


その人物を見て、男は思った。
男にしては細すぎる、こんなので一体どうやって戦うのだろうかーーと。


「つーか、女のお前なんて相手にもなんねぇよ」

「おっ、女!!?きみ、女性なのか?!」


今まで男と思っていた人物は、実は女だったということに男は驚きを隠せなかった。


「なに?コイツのこと、男だと思ってたのか?無理もねぇって。だって、絶望的に胸がなーーいって!!」


空織は、ケラケラと笑っていた累識の腹を一発だけ殴ると、ふんわりと柔らかく笑ってみせた。


「申し遅れました。零崎 空織です。中佐に用があるお客様ですよね?ご案内しますよ」

「やはり、女性というだけあって、ちゃんとしているのね。あの失礼な男とは大違いだわ」

「あ?総理大臣っつっても、中身はただのクソジジィだろ。なぁ、そう思うだろ、空織。こんな奴等にわざわざアイツが会うことねぇってさ」


累識がそう言った後、空織の方を振り向いた2人は目を見開いた。



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