10/23の日記
11:03
アラウディ×綱吉♀前提の、前世的な小話
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ジョットが少女を連れてやって来た。
常に感情の起伏が乏しいのか、普段からポーカーフェイスな彼にしては珍しく笑顔を浮かべて現れたので、よもや恋人でも連れてやって来たのかと思った。
淡いオレンジ色のワンピースドレスに身を包んだ少女は、今まさに花盛りを迎える頃。
緊張と気恥ずかしさからか、頬を赤らめ、瞳を潤ませるその様は、本人にその気はなくとも、男を誘う色香を放つ。
色欲の薄い自分ですら、その蜜にあやかりたくなる。
「皆に紹介しよう。といっても、Gは初めてではないがな………チェーロ、挨拶を」
「初めまして、皆さん。ジョットの妹で、チェーロと言います。いつも兄がお世話になってます」
ドレスの裾を摘まんでお辞儀をするのではなく、そのままピョコン、と頭を軽く下げるだけの挨拶だった。その気取らぬ仕草に、初々しさが伝わってきた。
あまり女性と縁のなさそうな雷は、少女―――チェーロにすっかり虜になった様子で、早速彼女を口説き始めた。
しかし、苦笑いを浮かべるジョットの代わりにGに怒鳴られ、すごすごと退散していく。
「T世の妹か、究極に愛らしい少女ではないか!」
「あい……っ…!?そ、そんなこと、ありません!兄の方が綺麗でカッコいいですから!!」
「いや、ナックルの言う通りだ。チェーロの前では薔薇も恥じらうことだろう」
「ジオ………!お兄様ったら………!」
―――なるほど、シスコンでブラコンか。
妙に納得している自分がいた。
「アラウディ…さ、ん……?」
「教えてあげようか?いくら敬愛する兄の知人でも、男を部屋にあげるもんじゃない。大概の男は、下心なくて女に近づいたりしないんだよ。君の兄も、幼馴染みのGも―――無論、僕も含めてね………」
「お兄様!G!私、アラウディさんとお付き合いすることになりました!」
「………Gよ」
「わかってる。久々の狩りだな。腕がなるぜ」
「………?お兄様、どうしてグローブを嵌めて出掛けるの?Gも、なぜ弓矢を手に………?」
「チェーロよ、兄はしばし狩りに出掛けなくなくてはいけなくなった」
「アッシュグレーのうさぎを狩りにな」
「そうなの?気を付けて行ってきてね。夕飯までには帰れそう」
「ああ、うまくいけば(逝けば)な」
「良かった。アラウディさんも誘ってるから、なるべく早く帰ってきてね♪」
「何も聞かず殴られてくれ、アラウディ」
「君、バカじゃないの?なんで僕が君に理由もなく殴られなきゃいけないの?」
「理由ならテメーの胸に聞きやがれ!」
「Gまで………ということは、僕とチェーロの関係がバレた訳だ?」
「気安くチェーロの名を呼ぶなぁぁぁ!!」
「泣きながら殴りかからないでよ、義兄さん」
「誰が誰の義兄さんだ!?」
「俺たちの可愛いチェーロをたぶらかしやがって……!!ぜってー赦さん!!」
「ああ………ごちそうさま?」
「「コロス」」
当初予定していた話とは、かなり逸れた話に………(汗)
ま、いいか。
とうとう手を出してしまった、初代守護者×綱吉♀………!!
時代背景は前世設定の話なので、現代じゃないし、まだまだセーフだと思ってます。個人的に。
初代組に溺愛されてる綱吉が書ければ満足です。
雨月さんとスペードが出てませんが、本格的に書き出したら出てくると思います。特にスペードが。
淡泊に見えて、実は妹命なジョット。
溺愛具合ももっと書きたかったですが………またの機会にします。
☆コメント☆
[菜の花] 11-01 21:50 削除
こんにちは、このネタとちょっと前にあった、ツナ元嫌われの来世ネタとを組み合わせたお話読んでみたいです。
嫌われて殺されて、人間不信のツナ、でも死ぬ前自分の守護者と違って最後まで自分を心配してくれた初代守護者、1世が転生してるんなら他も転生しててもおかしくないよねとか。1世守護者の手によって、近ずくことも、謝ることも許されない、10世守護者+αとか、デーモンの恋人といつの間にか親友になってるツナ(チエーロ)とかだったらおもしろいかなと・・・。
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