11/13の日記

18:56
黒ツナで逆行ネタ
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今回のネタを簡単にご説明しますと………。

前世で悪女(悪男)に嵌められてしまい、周りに嫌われて殺されてしまった綱吉が、何故か0歳児からやり直し。
信じていた家族や仲間たちに裏切られ、しかも殺された記憶がバッチリあるので、黒属性に目覚めてしまった逆行話になります。

黒ツナは成績も運動神経も良く、外面も良いので周りからよく出来たお子さんだと褒められる一方………母・奈々とは完全赤の他人状態。
三歳くらいの時に繁華街を牛耳る御方といざこざを起こし、何だかんだありつつ気に入られ、以降お泊まり三昧。
中学に上がる頃には、愛人らしき女性を十人くらい確保。これで更にお泊まりには困らなくなりました(笑)

前世?の記憶を持っているので、ボンゴレのことやリボーンのことも、もちろん知っています。



―――簡易説明、終了。
こんな設定でも許せる御方のみ、スクロールしてください。
以下、小話になります。








































「チャオっす。俺はリボーン、今日からお前のカテキョーだぞ」

「………………………オイ、そこのクソババァ」

まるで地を這うような低い声に、奈々はビクッ!と肩を震わせた。
年相応とは決して言い難いその声に、リボーンもまた、思わず眉をひそめた。
綱吉は視線だけ動かし、奈々を見る。その瞳には、冷たさしか宿っていなかった。


「俺はあんたが公衆の面前で号泣しながら足にすがるから、『俺の人生に一切干渉しない』ってのを条件に、この家に帰ってきてやってんだ。なのに何だ、コレは?思いっきり俺の人生に干渉してんじゃねーの?………つーわけで、俺は今日からこの家を出るぜ」


フイッと視線をそらした綱吉は、自室へと歩き出す。
その背中に向かって奈々が声を荒げて引き留めようとするが、綱吉が振り返ることはついぞなかった。
リボーンは目の前で起きた現実が信じられず、彼にしては珍しく、目を丸くしてただただ呆然とした。

事前に受け取っていた報告書では、成績優秀、スポーツ万能、けれどもそのことを全く鼻にかけない性格の為、周囲からの信頼や人望も厚く、近所でもなかなか好評という少年こそ、沢田綱吉その人である。

なのに―――今のはどういうことだろう?
実の母親に対して浴びせた言葉も然ることながら、あの、背筋が凍りつくような声音と、眼差しだけで人を殺せるような鋭い瞳は?
あれではまるで、人を殺めることに何の躊躇いも感じない心の持ち主のようだ。
報告書で書き綴られていた人物とは、到底結び付かない。


「ツッくん……ごめんなさい……ごめんなさい……!母さんが悪かったから……!
 もう、ツッくんが嫌がること、しないから……!だから、お願いだから……!
 この家を出ていかないでぇ……ッ!!」


呆け続けるリボーンの鼓膜に、悲痛とも呼べる奈々の嘆きが聞こえてきた。
リボーンはハッと我に返り、その場に崩れ落ちてボロボロと涙を溢す奈々の側へと慌てて駆け寄る。

「ママン、大丈夫だ。俺がツナを説得する。だから落ち着け」

「リボーンくん………お願い………あの子の心を開いてあげて……ッ…!」

「もちろんだぞ」















「おい、ツナ。お前、実の母親に対してなんて態度とってるんだ?ママン、泣いてたぞ」

綱吉の自室に無断で入り込んだリボーンは、何やら身支度を整えている綱吉の背中に声をかけた。
………どうやら本気で、この家を出ていくようだ。

「おいツナ、聞いているのか!?女には…特に自分を産んでくれたママンには、優しく接しろ!だいたい、子どものお前が出ていったところで、何も出来やしないぞ!反抗期でカッコつけたがるのは分からなくもないが、社会はお前が思っているほど、甘くないんだ!!」

「………………ウザイ………………」

「なんだと!?」

ポツリと呟かれた言葉に、リボーンの表情が気色ばみ、思わず殺気立つ。
普通の人間であれば、微量とはいえ、リボーンの殺気をまともに喰らえば失神してしまうものだ。
しかし、綱吉は全く気にならないらしく、一秒も手を休めずに、家を出ていく準備を着々と進めていく。
財布や銀行通帳、更にはノートパソコンなどといった貴重品をボストンバックに次々と詰め込む。
そして、リボーンの方には一切振り向かず、言葉を発した。

「マジでウゼェし。あの女が泣いたからって、俺には全く関係のない話だ。約束を破ったのはアッチ、俺は有言実行してるだけ。これ以上ココにいる理由なんてカケラもねーよ。それにおあいにく様だな、俺を泊まらせたい女は沢山いるんでね。俺はもう、お前らボンゴレの都合の良いように利用されるのは真っ平御免なんだよ、晴のアルコバレーノ」

「………な、に………?」

これまで一般人として生きてきた綱吉が、なぜ、ボンゴレのことを―――アルコバレーノの存在を知っているのか。
彼が苛立ち間際に吐き出した台詞に、リボーンは純粋な驚きを隠せなかった。
そんなリボーンを尻目に、一通り荷造りが済んだのか、綱吉はボストンバックを肩に部屋から出ていこうとする。
綱吉が脇を通りすぎる直前、リボーンは銃口を綱吉に向けた。

「待て!お前にはまだ聞きたいことがある!」

リボーンが構えた銃は、本物の鉛玉が入ったものだ。
本気で撃つ気はサラサラなかった。ただ、ほんの少しでも、脅し程度にはなる。
綱吉を引き留められると踏んでの行動だった。が―――。


「撃ちたきゃ撃てば?だけど、撃つのは足とか肩とかじゃない。しっかり“ココ”を狙えよ―――堕ちた黒の死神」

「………ッ!!!!」


綱吉が“ココ”と言った場所は、頭。つまり脳天だ。
彼は自ら、限りなく即死に近いだろう場所を人差し指でトントンと叩いた。
リボーンには絶対できないと分かっているからこそ、綱吉は余裕の笑みを浮かべる。対するリボーンは、悔しげに眉を寄せた。

なんせ綱吉は、イタリアンマフィア最高峰を誇るボンゴレの創始者の血を引く少年。
そしてリボーンは、綱吉を次期十代目として教育するように派遣された家庭教師。
ボンゴレ十代目候補の育成を依頼されて来日しておきながら、その肝心なボンゴレ十代目候補を殺したとなっては、もとも子もない。
家庭教師として今後の依頼に、大きな支障を自ら作ってしまうことになる。
それが分かっているから、綱吉は挑発的な態度をとるのだ。


もっとも―――。






綱吉は自分の生に、執着などしていないのだけれど。




























………と、とりあえず出会いっぽいシーンを書いてみました(汗)

このお話だと、誰も報われないと思います。だって黒ツナですから(笑)
皆とやり直そうなんて、これっぽっちも考えていませんよ☆
純粋な好意を向けられても、『便利そうだから利用させてもらおう』程度です。誰に対しても信頼しません。

「俺の役に立てただけでも幸せでしょ?」
と、相手を省みることは一切合切しませんね、きっと。

………黒ツナはどこに行ったって黒ツナなんだい!(泣)



☆コメント☆
[夢見] 11-13 23:00 削除
………………………………………何これ痺れる!
私もぜひツナ様の愛人になって裏切り者達のことをツナ様と一緒に嘲笑いたいです!

[伽耶] 12-09 03:04 削除
……………黒様カッコいいですね
物凄いときめきましたvv
黒様の愛人が羨ましいです^^

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