お題

□喋る
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喋る









徳利を2本空けると、一護の様子はあからさまに変わっていた。
ふらふらと千鳥足で喜助の元にやって来たかと思うと、喜助の胡坐を掻いた足の上座って、喜助の胸に背中を預けた。
それにつられて、恋次や修平達もやって来る。
喜助の両脇には浮竹と京楽が座していた。
「一護クン、もう酔ったのかい?顔が真っ赤だよ」
京楽が言う。
「ボクが冷ましてあげようか?
熱は人肌で取るのがいいって言うよ?」
冗談とは言えないような声に、恋次達が反応する。
「え?それなら俺が」
「オレに決まってるだろ」
周りの男達は、喜助の恋人である一護をいまだに狙っている。
だからこうも言い争う。
「オイ!一護!誰がいいんだよ」
本人そっちのけで、勝手に話が進む。
喜助の口からため息が出たとき、制止の声を掛けたのは一護自身だった。




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