ギフト
□TPOを考えてくれたら、距離0なんて問題ない
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TPOを考えてくれたら、
距離0なんて問題ない
「なぁ‥‥近い」
「そうっスか?」
右隣に座った浦原さん。
その距離‥‥0
「近すぎるだろ」
「だって離れたくないっス」
「でもな‥‥」
「ねぇ、黒崎サン?近いっていっても、たかだか肩を並べて座ったら、お互いの腕が触れ合う距離だっただけの話っスよ?」
「そうなんだけど‥‥」
「イヤ?」
「‥‥」
帽子を少しズラして、こちらに神経を集中させる浦原さん。
「ね、イヤ?黒崎サンが本当にイヤなら地球の反対側でも、宇宙の果てでも、アタシどこへだって行きますよ?」
「‥‥極端すぎ‥‥」
浦原さんならやりかねない。
「‥‥い‥‥嫌ではない‥‥けどさ、‥‥その、場所を‥‥弁えてだな‥‥?」
夜一さんやテッサイさんや、雨やジン太が飯食ってる時じゃなきゃ、近いなんて言わねぇよ。