ギフト

□TPOを考えてくれたら、距離0なんて問題ない
1ページ/2ページ


TPOを考えてくれたら、
距離0なんて問題ない









「なぁ‥‥近い」

「そうっスか?」

右隣に座った浦原さん。

その距離‥‥0

「近すぎるだろ」

「だって離れたくないっス」

「でもな‥‥」

「ねぇ、黒崎サン?近いっていっても、たかだか肩を並べて座ったら、お互いの腕が触れ合う距離だっただけの話っスよ?」

「そうなんだけど‥‥」

「イヤ?」

「‥‥」

帽子を少しズラして、こちらに神経を集中させる浦原さん。

「ね、イヤ?黒崎サンが本当にイヤなら地球の反対側でも、宇宙の果てでも、アタシどこへだって行きますよ?」

「‥‥極端すぎ‥‥」

浦原さんならやりかねない。

「‥‥い‥‥嫌ではない‥‥けどさ、‥‥その、場所を‥‥弁えてだな‥‥?」

夜一さんやテッサイさんや、雨やジン太が飯食ってる時じゃなきゃ、近いなんて言わねぇよ。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ