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□とある兄弟のとある日
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とある兄弟のとある休日

「うわ、39度もある」

体温計を見ながら、燐は驚いた。

「お前、日頃頑張りすぎなんじゃねーか?」

「うるさいな。兄さんと違って、僕はそんな馬鹿じゃない」

ベッドに横になりながら、雪男は言った。

頬が赤く染まり、いかにも熱っぽい。

「おい。それ、俺が馬鹿だって言いたいのか?」

「違うっての――ゴホッゴホッ」

「あーもう。お前は寝てろって」

「…………」

「お粥作ったから、食って休め」

「……そういえば」

「なんだ?」
「兄さんが初めて僕の為に作った料理って、お粥だったね」

「よく覚えてるな。お前がぶっ倒れたんだっけ?」

「兄さんが作ったお粥。真っ黒かったね」

「う、うるせぇ!」

「………兄さん」

「な、なんだよ」

「食べさせてくれないか?」

「し、しょうがねぇなあ」

アハハ、と笑いながら、燐はレンゲを手にとった。

お粥をすくい、息をふきかける。

「ん、あーん」

「兄さん。さすがにそれは、恥ずかしい」

「つべこべ言わず、病人は甘えろって」

「じゃあ」

あー、と口を開ける雪男に、燐は冷ましたお粥を食べさせる。

はたから見れば、ラブラブカップルだ。

「ん、雪男。お粥ついてる」

そう言いながら、燐は雪男の口元についたお粥を舌でなめとる。

「に、兄さん!」

「ぎゃはは!お前、顔真っ赤じゃねぇか」

「うるさいな!」

とある兄弟のとある休日


おまけ
「ふふふ。随分といちゃこらしているじゃありませんか」

「兄上。趣味が悪いです」

「うふふふふふ」

「(聞いてないな)」

ちょっぴり腐っているメフィストだった。


―――――
燐雪お初です。
腐っている管理人ですが、書くのは難しい

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