RedDream
□遊びましょ
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ある夜。
月が、満ち足りた夜。
わたしは、殺し屋に会った。
「…………」
一目見て、綺麗だと思った。
「ぎゃはははは!」
彼女は、楽しそうに笑っていた。
月の光で、うっすらと見える。彼女の足元に転がるソレは、鉄の匂いがした。
「…………」
ただ、綺麗な女の子が、笑ってるだけだと思った。
「おねーさん。誰?」
こちらに気付いたらしく、
彼女はゆっくりと近づいて来た。
「ぎゃはは!ダメだよ。こんな時間に出歩いたら。」
そして、彼女は笑う。
「殺し屋に会っちゃうかも、知れないじゃん?」
ぎゃははは、と笑う彼女は、艶やかな長い黒い髪に、拘束衣。
なんで、拘束衣?
「おねーさん。聞いてる?」
「…え、…あ…?…」
やっと、話しかけられている事に気づくも、なにを言っていいかわからず、呂律も回らない。
そんなわたしに対し、彼女はまるで、新しいおもちゃを見つけた子供のように笑う。
「ぎゃはは」
と。
「なあ、おねーさん」
「な、に?」
「僕と、遊ばない?」
彼女は犯しそうに、うっすら笑った。