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□悪魔の微笑み
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「おい!ガアラ、勝手な単独行動は控えろよな!」

「フン…うるさい奴だ。」

1人でいなくなったと思ったら、今し方姿を現わしたガアラにキバが溜息を吐く






畜生…


なんで俺が…






悪魔の微笑み








∽∽∽∽∽∽
キバが火陰に呼ばれ直接言い渡された今回の任務はある重要人物暗殺だった。

本来ならば直接依頼を受けた砂の忍が任務を遂行するはずなのだが…

いかんせん少数の忍しか保有していない砂隠れの里。

同盟国である木の葉隠れの里に助っ人が1名要請されたのであった。

砂の里からの指名とあってキバが選抜された。

今やキバは里を支える上忍。

実力もかなり上がっている。


しかしキバは何故、自分が…と訝しげに思っていた。
しかも相方はあのいまいち掴めないガアラだというし…













標的の人物に関する情報は浅く、二人は諜報活動から入る長期戦を覚悟した。

ガアラも上忍だ。

協力すれば直ぐに片付くに違いない。

キバはそう思っていた。

しかしながら、二人のチームワークは散々だった。

体当たりで突っ走るキバに、
1人で行動し何を考えているのか分からないガアラ。



互いに不満と
苛立ちが募っていくのは必然であった


そんな二人の苛立ちが頂点に達した頃。

事件は起こった…














∽∽∽∽∽∽
「おい、今日はここに泊まるぞ…」

町の安宿の前で立ち止まったガアラが歩き回り疲れきったキバに静かに言い放つ

「ああ…」

余程疲れていたのかキバは一方的なガアラの決定をひとつ返事で聞き入れた





穏便に事は運んでいたのだが、宿の受付にて問題発生。



「どうにかなんねぇのかよ!?」

少し苛立った様にキバが受付の係りの者に怒鳴る

疲労がキバの冷静さを失わせつつあった。

「申し訳ございません。今晩は満室でして…1部屋しかご用意出来ません。お客様どうぞ穏便に…(汗)」

キバの威勢に宿の者は慌て、深く頭を下げる


キバはその様子を見て仕方ないと溜息を吐いた


「おい、ガアラ!どうする?」

腕を組んだまま事の成行きを静かに見守っていたガアラにキバが声を投げ掛けた
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