雷銀小説

君と違う感情
1ページ/2ページ


※学園モノ設定

これは蛮と銀次が出会う前の無限学園のお話です

この年…無限学園高等部に双子の兄弟が入学した

「結構綺麗な所だね高等部って」
「そうだな」

無限学園中等部・高等部は不良や特殊能力等のなにか理由があって普通の学校に行けない生徒が集う場所

「銀次…解っていると思うが…」
「解ってる♪無闇に人に電撃浴びせたりしないよ」

この双子も電気体質という特殊能力を備えている為、中等部から無限学園に入った

兄のライ。弟の銀次。二人は生まれつき髪が金髪で瞳の色もライが黄金で銀次が琥珀色という少し変わった色をしていた

「入学式まで時間があるね…どうする?」
「…とりあえず体育館に行ってみるか…」
「うんvV」

二人で体育館のなかに入ると見知った顔があった

「あ〜カヅッちゃ〜ん!士度〜vV」
「銀次さん!雷帝!」

雷帝とはライの別名だ。中学時代、無限学園中等部生徒会会長として生徒を取り締まっていたライは生徒から雷の帝…雷帝と呼ばれるようになった

「今日からお前等も高校生か…早いもんだな」

この二人、長い黒髪を後ろで束ねた中性的な顔立ちの男が風鳥院花月…高等部生徒会で生徒会長をしている。その隣に居る大柄な男が高等部生徒会副会長の冬木士度だ。この二人は中等部生徒会でライの右腕と呼ばれた実力者だ

「貴男方二人がいて下されば高等部も平和になりますね」
「え?ライは解るけど俺はなんも出来ないよ?」
「銀次はいるだけで良いんだよ」
「?」
「士度…銀次に余計な事を言うな…」

雷帝は士度に一言そう言うと銀次を連れ体育館から出た

「…相変わらずガード堅いな…ι」
「雷帝にとってそれほど銀次さんは大切だと言う事でしょう」

残された花月と士度は二人を見送りながら苦笑していた

「……」
「ライ?」

体育館から出て人気のない所に着いたライは静かに銀次を抱き締めた

「どうしたの?」
「…なんでもない…」
「そっか…」

銀次は嫌がる素振りも見せずそのままライのやりたいようにやらせた

「…銀次…」

「なに?」

「好きだ…」

「……うん」

「…愛してる…」

「…俺もだよ」

「一人で…どっか行ったりするなよ?」

「しないよ…」

「お前は俺が守るから…」

「うん…ありがとう」

「ずっと一緒に居よう」

「解った…」

(俺はお前以外を愛せない…でもお前はきっと…俺以外の奴を愛してしまうんだろうな…)

桜の咲き乱れる時期…二人だけの…守られぬ約束をしよう

その約束がきっと君を縛ってくれるから…

俺の元へ帰ってくるなら…どんな手でも使おう

春…君とは違う感情をもった…

END
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ