*小説(♂)*
□Words of love
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Words of love
「好きだ!付き合ってくれ!!」
そう言われてからどのくらい経っただろうか
オレたちに変化はない
一緒にいるときは、ただ普通にご飯食べて、遊んでいるだけだ
付き合ってるという言葉はこの状況には合わないと思う
兄弟や友達のような気の許せる仲で過ごしているようだ
恋人と世間が呼ぶような仲にはなっていないと思う
旅に出てたまにしか帰らないオレとしては、どんな感情だとしても一緒にいられるだけで満足してる
だから不満はない
‥ハズなんだ。
「おかしいよ!兄さん!付き合ってるのに何もしてないなんて!!」
「そうかぁ?;」
街はクリスマスを祝う雰囲気で満ち溢れている
ハボックとどこまで進んだかと弟に問われ「何もしてない。」と答え今に至る
「よし!こうなったらボク頑張って一肌脱ぐよ!」
ふんッと息巻く弟にエドは嫌な予感を感じた
「いやー無理しなくて良いよ!アルフォンス君;」
「やっぱりクリスマスだしなぁ‥」
ブツブツと呟く弟、すでにエドの声は届かなかった
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「はぁ〜;;」
中央司令部に1人ため息をつく男がいた
「ハボック!これが終わったら帰って良いぞvV」
笑顔で書類を山積みに置く冷たい上司ロイ
…エドー!!(泣)今日は帰ってきてるはずなのに;
ロイは、エドが好きだ。
ハボックとエドが付き合っているのを知っているが、ハボックがエドと進んでいる感じがないためか諦めがつかなかった
普段からチクチク言われるが、バレンタインやクリスマスなどには、と・く・に!!、仕事で八つ当たりされる(笑)
…だが負けてられるか!今日こそはエドとイチャイチャしたいんだ!!
「うおおおおぉ!!」
ハボックは全力で仕事に挑み、徹夜になってもおかしくない量の仕事を3時間で終わらせた
「それじゃお先ッス!!」
「クッ!!;」
上司ロイは心底悔しそうにハボックを見た
「大佐はまだ帰れませんよvV」
「‥はい;」
…なぜだ?やけに中尉が上機嫌な気がする;
今年はやけに強く押し当てられる銃口が冷たく感じるロイであった
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「ただいま!」
クリスマスケーキを手に持ったハボックは勢い良く自宅であるアパートの玄関を開けた
おかえりvVと答えてくれるハズのエドがいない
テーブルには一枚の書き置きがあった
「エドワードは預かった!
返して欲しければセントラルホテル801号室にクリスマスケーキを買ってこい!
生クリームも別に買うのだ!
22時までに来なければエドワードの貞操はない‥
怪人Aより
だとぉ‥(怒)誰だかしらねぇがオレのエドワードに何しやがる(怒)」
置き手紙を読み終えたハボックはキレた
残業したため時刻は21時
セントラルホテルまでダッシュで向かい、さらに生クリームを買わなければいけないため、すぐにでも出なくては!!
ケーキを持ち玄関を出ようとしたが、忘れ物に気づき戻る
…危ない;クリスマスプレゼント忘れる所だった!
ギュッとそれを握りしめ、落とさないよう胸ポケットに入れた
「軍人なめるなよ!だてに大佐にこき使われてないぜ+」
エドのために全力で街中を走り、生クリームをゲットしホテルへ向かった
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「なぁ?アル??この格好ならズボンじゃないか?」
ハボックが駆けずり回っている頃エドはミニスカのサンタクロースになっていた
生足に赤いロングブーツ
長い髪はおろし顔には薄化粧が施されている
「兄さん女の子みたいで本当に可愛いvV///中尉良い仕事するなぁ♪クリスマスと言ったらミニスカに決まってるじゃん!!vV」
なんだろう‥やや会話がかみ合ってないような気がする。とエドは思った
アルがボクに任せて!発言後、こっそり軍部に行き中尉にエドを女の子に変身させたいと頼んだ
快諾した中尉は休憩時間内にエドをあっという間に可愛く仕上げた
中尉には御礼としてお菓子を差し入れしたのだが、それよりエドのサンタの写真が欲しいと言われ何枚か撮られた
「ところで、何で変な書き置きしたんだよ;あいつ残業だぞ!可哀想じゃないか!!」
ぶーっと頬を膨らませてアルを見るエド
アル的には可愛いすぎてもう‥姉さんvVとか呼びたい気分だった(笑)
「良いの!場所が変われば気分が変わるでしょ♪たまには刺激が必要なんだよ。それより疲れたんじゃない?紅茶入れたから飲んだら??」