稲妻
□不安
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「なぁー。鬼道?」
「どうした。」
「俺の事どう思ってる?」
「急にどうしたんだ?」
「いーから答えろって。」
「(…………。)好きだ。」
「………………………。」
「円堂?」
「知ってるよ。分かってる。」
円堂はぎゅっと鬼道の服の裾を握った。
「大丈夫だ。俺はここにいる。
何処へも行かない!」
円堂の腕を引っ張り抱き寄せる。
暫くすると胸の中では啜り泣く声がした。
背中を優しく叩いてやる。
小さな声がした。
ありがとう、と言う円堂の声が。
きっと不安になったんだと思う。
こいつが泣くなんてよっぽどだ。
一人、また一人キャラバンを抜けていく。
もし、全員居なくなったとしても俺は……。
俺だけはお前の側を離れない!!
END
→後書き