復活

□まるで天気の様
2ページ/8ページ




「お帰りなさいませ、綱吉さん!」



家に着くと隼人が出迎えてくれた

どうやら皆集まってるようだ



「ずいぶん遅かったみたいだね」


「待ちくたびれたわー!」



隼人の後ろに赤ん坊とオカマが見えたのは俺の気のせい?



「ゲ、お前等も来てたのかよ!」


「抜け駆けなんて許さないよ、ベル」


「そーよそーよ!」


あぁ…もう…何も言わない

俺は何も言わないし突っ込まねぇからな!

俺は恭弥を連れてキッチンに向かった



「お帰り、ツッ君」


『ただいま、母さん』


「今日はお友達がたくさんね!母さんも手伝うわ!」


『ありがとう、母さん
その優しさが心に沁みるよ…!』



ハルや京子、イーピンも手伝いに来てくれて俺は料理を作ることに集中できた



「ツナさんお料理上手ですね!」


「私より上手だよ!」


『昔から母さんの手伝いしながら覚えて行って何時の間にか趣味でするようになってな
どちらかと言えばデザート系を作る方が得意なんだけどな』


「はひ!そうだったんですか!」


「フフッ
ツッ君の作るケーキやクッキーやドーナッツはとても美味しいのよ」


「ツナさん、美味!」


「そうなんだぁ…いいなぁ…、」


『ちゃんとデザートまで作ってやるから心配すんな』



女子たちとの会話を楽しみながらも手を止めることはない

後は盛り付けたら完成といったところ



ガシャーン!


何かの割れる音が響いた

さっきから煩かったが我慢をしていた

口喧嘩でもしていたのだろうが声が響いてきていた

が、それも限界を越してしまった



『後の事任せてもいいかな?
ちょっと俺黙らせてくるから』



包丁を片手にそういう俺の笑顔はとてつもなく輝いていたと言う




*  *  *  *  *




リビングのドアを開けると花瓶が落ちて割れていた

それだけでなく部屋の中はグチャグチャ



『全員そこに座れ』



俺の呟く声に反応したのは恭弥に隼人にランボ

肩をビクッと震わせゆっくり俺の顔を見て青い顔をしている

素早く仁王立ちしてる俺の前に正座をした

流石に何回もやってるだけあって対応が早いな

その様子を見ながらマーモンとベルとルッスーリアは未だに言い合いをしていた



『座れって言ってんのが聞こえねぇのか、あ゛ぁ゛?』



地を這う様な低い声で三人を睨み付ける

真下でヒィと小さな悲鳴を上げて震える隼人にランボに冷や汗ダラダラの恭弥

その様子と俺の変容に気が付いたのか三人は黙ってその場に座った



『何があったかを聞く、嘘偽りなく答えろ
いいな』



小刻みに首を縦に揺らす前の三人



『花瓶を割ったのは誰だ?』



前の三人は後ろを振り返りヴァリアーの三人に向けて指を指した



「僕じゃないし!」


「俺もちげーし!」


「ワタシだって違うわよ!」



そこからお前がやっただのアイツがやっただの言い争いが始まった…が、



ザクッ!



『黙ってろ』



先程まで使っていた包丁がヴァリアーの三人の後ろの壁に突き刺さった

徐に俺の顔を見て漸くことの大事さに気が付いた様子



『この喧嘩を止めなかったのは誰だ?』



震える手をゆっくりあげる全員を見て俺は今までの雰囲気からいつもの雰囲気へと戻した

それに気が付いた様で皆安堵していた



『……怪我した奴はいねェか?』


「いません
アホ牛の奴は割れたと同時にソファの上に移動させたので、」


『そうか、ならよかった
恭弥、ホウキとチリトリ持って来てコレ片付けておいて
他の全員でこの部屋の散らかしたものを片付けておけ
終わったらメシにするぞ
今日はいつもより豪華だからな』



ニコッと笑い部屋を出たらリボーンがいた





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ