復活

□お料理教室
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「ナミモリーヌの新作とっても美味しかったですね!」


「そうだね!クリームがとても美味しかったよね!」


「紅茶に合ってて…美味しかった」


「ですよね!あんなに美味しいケーキ、ハルも作ってみたいです!」



今日はボンゴレの女の子たちでどうやらケーキを食べていたようだ

ハルに京子にクロームの三人娘は仲良くおしゃべりをしながら歩いていた

何かを思い出したかのようにクロームは足を止めた



「そういえばボス…お菓子作り得意って」



クロームのその言葉にハルはニッコリ笑い声高々に



「ツナさんにご指導願いましょうよ!!」



と宣言した

その言葉に頷くクロームと京子



「そうだね、頼んでみようか」


「そうと決まれば善は急げ、です!今からツナさんのお家を突撃です!」



ノリノリの三人であった



『……で、来たと?』


「はい!」



事の詳細を話すハルの目はとてつもなく輝いていた



『急に来て「はい、分かりました」なんて言えるか
材料ねぇよ』



呆れながら玄関前で頭を掻く綱吉であった



「はひ!そのことすっかり忘れていました!
残念ですが今日のところは諦めるしか…」


「そうだね、ごめんねツナ君」


「ごめん、ボス」



目に見えて落ち込む三人娘に綱吉は溜め息を着きながらも玄関ドアを大きく開けた



『…せっかく来たんだから上がってきな』


「えっ?」


『丁度今からチビ達のおやつ作ろうかと思ってたんだ
ホットケーキだから大したもんじゃねぇけど一緒にやるか?』



そう提案する綱吉に落ち込んだ表情から笑顔に表情を変える三人娘



「「「はいっ!!」」」



こうして綱吉によるお料理教室が始まった



『簡単な飾りもないシンプルな奴にしようかと思ったがせっかくだから少し豪華にするか』



キッチンに立ち腕まくりをしている綱吉

いつも賑やかな家なのに今日はやけに静かであった



「今みんなは何処にいるんですか?」


『んー…?公園、
おやつ時になったら帰って来るからそれまでに作ろうと思ってな
あ、生クリームあんじゃん…あとは…』



姿の見えないチビ達―フゥ太、イーピン、ランボ、白狐は公園で元気よく遊んでいる様子

奈々やビアンキやリボーンは買い物に出かけていて家には綱吉しかいなかったようだ

綱吉は冷蔵庫を開けて何かないかを物色している



『よし、取り敢えず考え纏まったから作って行くか』



綱吉その中で考えが纏まったらしく冷蔵庫を一度締め三人を目の前に仁王立ちをする



「楽しみです!」「そうだね!」



ハルと京子は楽しそうに笑っている



「ボス…私…」



しかしクロームは何処かソワソワしていて視線が下を向いていた



『クロームは料理したこと殆んどなかったんだったよな
大丈夫、皆でフォローするから楽しんで作ろうな
だから気張らなくていいぞ』



そんなクロームを見て綱吉は笑って大丈夫だと言う

あくまで楽しんで作ることが目的なのだ



『じゃあクロームには生クリームを作って貰おうかな』



棚からミキサーを取り出しセットしていく



「私に出来る…?」


『大丈夫、俺が手本見せるし出来なくなればアドバイスするし安心しろ』



不安そうなクロームであったが興味があったのか頷いていた

見本として一度やっているところを見せる



『こうやって混ぜていって…、』



真剣な目で綱吉がやっている姿を見つめている

ハルや京子も微笑みながら作業を見ていた

交代してクロームにミキサーを渡した



「クロームちゃん頑張ってくださいね!」



声援を受けクロームは大きく頷いた

やる気は十分なようだ



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