復活

□好奇心は猫を殺す
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ドテッ



「…痛い」



落ちていたペットボトルを踏みつけて転ぶ恭弥

これがドジっ娘…!!

痛覚がいつも以上に感じやすくなっているようで痛みのあまり涙ぐんでいる

座り込んでいる恭弥(涙目で俺を見る)と立っている俺(上から見下ろす)

必然的に恭弥は上目遣いで俺を見てるつてことになる訳で…!

そりゃあ、恭弥は元が元な為に女体化でなんか色っぽくなっている訳で…!

つまり何が言いたいかと言うと



『恭弥可愛すぎ…!!』


「何意味分かんないこと言ってんの?
早く片付けて」



まともに取り合ってくれない恭弥はそのまま片付け続行

そして何分かに一回転んで、こけて、躓いている



「もう!この体凄い不自由!!」



あまりに転ぶ回数が多いせいで恭弥のイライラはMax



『あー…、それが女の体ってもんだってことだ』



真実は言わない方がいいだろうと隠しておく

片付けも大分落ち着いてきた

座り込んでしかめっ面をする恭弥の前に座る



『足、捻ったんだろ?』



恭弥をお姫様抱っこして俺の部屋から出てリビングに向かおうとする

最後の転び方は今までと音が違った



「ちょっと!やめてよ!恥ずかしいから降ろして!」



誰もいないと言うのにも拘らず恭弥は照れている様だ

俺の腕の中で暴れる恭弥の顔はなんだかいつも以上に真っ赤になっている



『それは無理な相談だなぁ…、今は“恭ちゃん”なんだから』


「恭ちゃん?!変な呼び方しないでよ!」


『聞こえませーん
ほら、ちゃんと俺の首に捕まってないと落ちるよ?』


「…っ!」



俺が何を言っても聞かないと観念したのか黙って首に捕まる恭弥…基“恭ちゃん”

本当に女の体な様で触ってるところが全部柔らかい

あ、これはセクハラ的な意味じゃなくて事実をただ言葉にしただけの話ね?



『恭ちゃん写真撮ろうよ!』「死んでもイヤ」



即答で答えられて綱吉ショック



『可愛い恭ちゃんを写真に残しておきたいんだけど』


「それがイヤだって言ってるでしょ
それをネタにいつまでもいじられたくないの」



ツーンと俺の方を見てくれない恭弥を見てるとイジメたくなっちゃうのが俺なんだよね



『じゃあこのまま皆のとこ行こうか』


「は?!なんでそうなる訳?!」


『写真に残せないんだったら皆の記憶に残してあげようかなって?』



ニヤニヤ笑う俺を見て意味分かんないと叫ぶ恭弥

理不尽なのが俺だもん、仕方ないじゃない

そして残念ながら俺は離してやるつもりは毛頭ない



『恭ちゃんが写真一枚撮ってもいいっていうなら誰にも今日のことは言わないしソファにも座らしてあげる』



どうする?といえば恭弥はものすごく嫌な顔をしてから溜め息を吐いた

恭弥って本当に俺に弱いよね!



「…一枚だけだからね」



どうにでもなれといった呆れた表情の恭弥と満足げな顔の俺の写真を自撮りした




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