稲妻
□視線の先に
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俺は初めはあいつの事を
認めていなかった。
誰とも関わろうともせず
一人でいた。
だが、そんなあいつを
いつの間にか俺は目で追っていた。
「風丸?」
円堂に話かけられハッとした。
またあいつを目で追っていたのか。
「どうかしたのか?」
円堂には何でもないと言っておいた。
しかし、
俺の様子を不審に思ったのか、
一時休憩となった。
各自水を飲んだり、談笑したり
している。
一気に水を飲んでベンチに
腰を下ろした。
ふと横を見るとあいつのボトルが置いたままだった。
しばらく見つめていると
「風丸くん、不動くん知らない?
何処行ったのかしら?」
突然マネージャーに話かけられた。
「俺が持って行こうか?」
不動のボトルと自分のボトルを持って走った。