稲妻
□視線の先に
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「ほらよ。」
不動にボトルを投げ渡した。
不動は驚いた顔をしていた。
無理もない、
此処は不動がいた場所は
グランドから少し離れた森の中。
「んで此処が分かったんだよ。」
水を飲みながら言う不動の
隣に座った。
「見てたから。」
少し笑いながら横目で不動を見た。
ほんの少し不動の顔が
赤くなった気がした。
「そうかよ。」
グランドで円堂が叫んでる。
練習再開なのだろう。
重い腰を上げグランドに
戻ろうとすると
「ありがとな、風丸くん。」
あの独特の笑みを浮かべて
先にグランドへと走っていった。
何度あの笑みに惑わされたのだろうか。
一つ一つの仕草、行動に
愛しいと感じてしまう俺は
相当惚れ込んでいるようだ。
END
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