稲妻

□涙味
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俺は今部室の前にいる。

何故入らないかって。

それは………。


「なぁ、豪炎寺。
お前って好きな奴とかいるのか?」


ナイスだ、風丸。

俺も気になっていた。

頼む!いないでくれ。

じゃなきゃ、望みないじゃないか。

何がだって?

それは俺が豪炎寺の事を
好きだからに決まっ「いるが?」


……………………。

終わった。

いや、始まってすらいなかった。

大体男の俺が男の豪炎寺を
好きになってしまった事から
間違ってたんだ。


「本当か?!」


「あぁ。」


「それってどんな奴だ?」


風丸、テンション上がりすぎだ。

恋バナどんだけ好きなんだよ。

鬼道は豪炎寺の答えが
聞きたくないため、部室へ入った。

「鬼道………。」


「何か話していたのか?」


俺は何も聞いてないふりをした。

「いや…。別に。」


後ろを向きながら着替え始めた。

「じゃあ、そろそろ帰るな。
円堂待ってるし。」


「あぁ、また明日な。」


風丸が帰ったため部室には
豪炎寺と鬼道の二人きりだ。

俺は急いで着替えて
出ていきたかった。

この気まずすぎる空気に
耐えられなかった。
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