稲妻

□全てを愛す
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好き。

大好き。

愛してる。

誰よりも何よりも大切。

お前だけを見てる。

お前だけ居ればいい。

ずっと俺の側にいて。


―――――……



お前がそれを望むなら俺は答えるまでだ。

なのに何故?

何故泣いている。

俺は何をされても平気だ。

同じ気持ちなんだから。

殴られても蹴られても縛られても
身動きが取れなくったって大丈夫。

お前の声や匂いや存在を感じる事が出来るなら。

なのに何故?

お前だけの人形になる事は苦にはならない。

むしろ望んでいる。

ずっと一緒だ。

なのに何故…?


「ごめん…!!
ごめ、んな…、グスン。
気付い、てやれ、なくて。
グス苦しめて、ばかり、で!!」


「………………………………。」


「好き、だ。愛、してた。
ごめ、……や………!!」


グシャ!!

暗闇の中で音は聞こえた。

首の骨が折れる音だった。

あぁ………。

俺が殺した。

この手で。

………………………………。


うわぁぁああぁぁああ゙あ゙!!



END
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