稲妻

□卒業
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高校は円堂、風丸、染岡達が雷門高校。

鬼道が帝国へ戻るみたいだ。

俺は…………………。

俺はドイツへ留学だ。

あの時、許して貰ったから今回は自分で決めた。



―――――……



卒業式は良かった。

壁山や虎丸達後輩が泣いてるのが見えた。

あんなに泣かれたらこっちが泣けないだろうと思う。

式が終わると校門の前では
生徒達が写真を撮ったり
泣いてるのが分かった。

皆はもう部室にいると思う。

最後に試合をやるみたいだが
生憎と俺はそんな気分にはなれない。

ふらふらと歩いて行くと教室が見えた。

俺らのクラスだ。


「(……開いてる。)」


窓際の一番後ろ。

明日からはもうここに座ることはない。

あいつとあうことはない……。

窓から外を見ると案の定試合をしていた。

急に目の前がぼやけた。

俺は泣いている様だ。

覚悟を決めたつもりだったが、ここへ来て揺らいでしまった。

もっとこいつらとサッカーしたいと。

あいつといたいと………。


「泣いているのか?」


「!!!」


気が付かなかった。

あいつが……、鬼道が目の前いたのだ。


「なんでもない。」


涙を隠すため袖で拭き取った。
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