稲妻

□弱音
1ページ/4ページ


豪炎寺side

一日な練習を終えて各自で好きな様に過ごしている。

部屋で勉強したり、食堂で話していたり、自主練する者もいる。

豪炎寺も食事を終えて部屋に戻ろうとしていた。

すると部屋から出ていく不動を見掛けた。

普段あいつがどうやって過ごしているのかが気になった。

いけないと分かっていたが好奇心が勝ってしまった。



―――――……



後を着けているとグラウンドの奥にある森へと入って行った。


「(こんな所になにかあるのか?)」


森を抜けると壁打ちした跡のあるコンクリートの壁を見つけた。

凄いボールの跡だ。

きっと毎日練習が終わった後に一人でずっとやっていたのだろう。

何時間も、何時間も。


「クッソ!!」


練習を始めて暫くするとコントロールも鈍りボールが跳んでいってしまった。

壁に寄り掛かり座り込んでいる。


「ハァ…くっそが…グスッ。」


泣いてる!?

あの不動がか?!


「強くなりてェ……。」


そうだったのか。

あいつ自分が強いと思っていないのか?

十分強いのにな。


「し、試合…グスッ…出てェ…よ。」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ