稲妻
□弱音
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豪炎寺side
一日な練習を終えて各自で好きな様に過ごしている。
部屋で勉強したり、食堂で話していたり、自主練する者もいる。
豪炎寺も食事を終えて部屋に戻ろうとしていた。
すると部屋から出ていく不動を見掛けた。
普段あいつがどうやって過ごしているのかが気になった。
いけないと分かっていたが好奇心が勝ってしまった。
―――――……
後を着けているとグラウンドの奥にある森へと入って行った。
「(こんな所になにかあるのか?)」
森を抜けると壁打ちした跡のあるコンクリートの壁を見つけた。
凄いボールの跡だ。
きっと毎日練習が終わった後に一人でずっとやっていたのだろう。
何時間も、何時間も。
「クッソ!!」
練習を始めて暫くするとコントロールも鈍りボールが跳んでいってしまった。
壁に寄り掛かり座り込んでいる。
「ハァ…くっそが…グスッ。」
泣いてる!?
あの不動がか?!
「強くなりてェ……。」
そうだったのか。
あいつ自分が強いと思っていないのか?
十分強いのにな。
「し、試合…グスッ…出てェ…よ。」