稲妻

□弱音
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だからあんな無茶な練習してたのか。

怪我でもしたら試合どこではなくなるのに。


不動は声を押し殺して泣いていたが次第に聞こえなくなった。

まさかと思い不動の前に行くと


「スーッスーッ……。」


疲れて寝てしまった様だ。

目の辺りが赤くなっていた。

よく見ると傷だらけだ。

フッと微笑ましく感じた。

このままにしておく訳にもいかないので
不動をおぶって部屋に戻った。


「(柔らかい…。)」


ふわふわの髪が首に掛かり少しくすぐったい。



―――――……



不動side

気が付くと自分の部屋にいた。

おかしい。

練習して疲れて座り込んだ所までは覚えてる。

自分で帰って来たのか?

ふと横をみると
スポーツドリンクが入ったペットボトルと紙切れが置いてあった。

―――――……


あんまり無理な練習はするな。

怪我でもしたら大変だ。

辛いならちゃんと相談しろ。

皆お前の事受け入れてるから。

一人で背負い込むな。

これでも飲んで休め。

豪炎寺
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