稲妻

□夜風に吹かれ
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今日の試合は凄く楽しかった。

皆笑顔だったのを覚えている。

身体が火照っていたため、夜の風に当たりにいった。

涼しく丁度よかった。

特に行く場所はなかったが、
自然と足が向かった先は
やはり何度も練習したグラウンドだった。

よくみると先客がいた様だ。

暗くて良くわからなかったが選手ではないことは分かった。

近付いてみると夏未だった。

必死にボールを追い掛けている姿は見たことのない表情だった。

不意に綺麗だと思った。


「何している。」



―――――……


「誰?!
あ、豪炎寺くん…。」


「一人で特訓か?」


「違うわ。ちょっとね…。」


一人で楽しんでた所を見られてしまい、夏未は少し照れているようだ。


「パスしてみろ。」


「いいわよ。別に…。」


「いいから蹴ってみな。」


それから少しの間パスしあっていた。

会話こそなかったが心は満足で一杯だった。



END
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