短編

□きみとの約束
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「俺、明日福岡を発つよ。円堂さんたちの――イナズマキャラバンのメンバーの一員になるけん。」


学校でサッカー合宿をしていた勇気と会うのは久しぶりだった。ちょっと見ないうちに全身傷だらけ。ホントにサッカーしてたのか、と思っていたら冒頭の言葉を言われた。


「イナズマキャラバン?」

聞き慣れない言葉に顔を向けると、勇気は空を見上げていた。日焼けのせいかな、横顔が凛々しくなってる気がする。私はなんだか恥ずかしくなってすぐに視線を空へ移した。福岡の夜は明るくて星があまり見えない。


「宇宙人が攻めてきて学校を破壊してるのは知ってるやろ?」

「あぁ…ニュースで言よったね。」

「そう。その宇宙人に対抗するチームがイナズマキャラバンに乗っている人達。そのメンバーに俺も加えてもらうと。」

今、日本で大騒ぎになっている宇宙人のニュースは知っていた。
あれ、中学生が戦ってたの?え、大人は?しかもなんでサッカーでなの?
疑問は尽きない。でも、それ以上に疑問に思ったことを聞いてみた。

「なんで、勇気が?戦う、とか危ないよ?」

「戦うっていってもサッカーやけん、心配いらんよ。」

「ケガするかもよ?」

「ケガくらいはしょうがないよ。」

「…い、いつ帰ってくると?」

「…わからん。あの宇宙人倒すまでは帰って来れんと思う。」

「…ねぇ、なんで…行くの?」

「………守りたいけん。」
「何を守るのよっ!?」



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