短編

□早口言葉
1ページ/4ページ




昼休み。


昼食後、友達が委員会の呼び出しを受けたので途中で別れた。
特にすることもないので席に戻って昼寝でもしようかと思っていたのだけど、そこにはすでにお客さんがいた。



「名字、席借りてたぜ。」

「邪魔している。」

「別にいいよ、3人揃って作戦会議?」

隣席の豪炎寺の周りには円堂、そして鬼道がいた。クラスも同じだしいつも一緒にいるよね、この3人。


「いや。ただの世間話だ。時に名字、お前、早口言葉は得意か?」


ガタガタと席を移動しながら鬼道が問いかけてきた。
早口言葉って…いきなり何それ。
生麦生米生卵とか、そういうことだよね?と尋ねると円堂が頷いた。


「う…あんまり得意じゃないかも。」


大きな声では言いたくないけど滑舌は良い方じゃない。この前の授業で教科書読みを当てられて散々噛みまくったのを思い出した。同時に豪炎寺が肩を震わせてたのも。


「豪炎寺は知ってるよ。…私の滑舌悪いこと。」


そう言って横目で見れば豪炎寺が思いっきり顔を反らした。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ