短編
□さよなら、またね。
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三月某日。
晴れ。
まだちょっと寒いけど、この間まで暖かい日が続いたおかげで桜も咲き始めた。
私はすっかり馴染んだ制服を着込み、いつも通りに支度をしていつも通りの時間に家を出る。
商店街。
公園。
河川敷。
みんなとの思い出の場所をひとつひとつ瞼に焼き付けていく。
笑って、泣いて、怒って、また笑って。
「…楽しかったな。」
ぽつり呟いた言葉は青い空に吸い込まれていった。
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