君と僕
□ やるときはやる
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しずくはまた考え始め、あ、という顔をして席を離れていき、どこかへ歩いて行った。
祐希は、どこに行ったのかと思い、しずくを目だけで追っていたら、と
「要〜、英語教えて」
しゅばっ
「ゆ、祐希?どうしたの?
こんなに早く移動した人初めて見たんですけど」
しずくが要の所に行ったと分かると、祐希はすごい早さで2人のもとへ駆け抜けた。
「要に教わるぐらいなら俺が教える」
「おい、どういう意味だ
桜坂もそれが人に頼む態度か?」
「教えて下さるかしら?」
「なんか違うよね」
「教えてくれないとそのメガネ折っちゃうぞ」
「意味分かんねぇよ
普通に教えて下さいでいいだろーが」
「教えて下さい」
「いいんだよ、しずく
要にそんな丁寧な頼み方しなくって」
「お前は黙ってろ祐希」
「えー、」
「ぢゃあさっそく今日の放課後に教えて……下さい」
「まぁ、いいけど」
「俺も」
「「祐希も?」」
「何?悪いの?」
「いや…
なんか意外だなぁ〜って」
「やるときはやるんです」
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