銀魂ショートストーリー
□坂田家の日曜日
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ある日曜日の午後。
よろず屋では新八が不在の中、銀時と神楽がいつも通りにぐうたらとソファの上で寝そべっていた。
「銀ちゃーん。暇アルー。」
じっとすることに飽きたのか、神楽はソファでゴロゴロと体を転がせて銀時に言う。
銀時はいつものように読み飽かしたジャンプを読んでいる。
返事もせずに、またパラリとページを捲った。
「…銀ちゃん聞いてるアルかー?」
「………」
返事をしてくれない銀時にとうとう怒りを覚えた神楽は、ムッとし、ぷくっと頬を膨らませた。
そして、ソファから下り、銀時のソファの背もたれの部分に上った。
「…んだよ。俺、今ジャンプ読んでるんですけど。」
「だって私、暇ネ。銀ちゃんしかオモチャないアル。」
「俺はいつからお前のオモチャになったんですかー。ほらそこにいられるとジャンプに集中出来ねーだろーが。どけろどけろ。」
銀時は神楽に手で払うようにして退くように促す。
しかしそんな銀時の行為が、余計に神楽の頭を熱くさせ、神楽に意地が生まれてしまった。
「嫌アル。どかないネ。」
「あー?…ったく、日曜日なんだから遊んでくりゃーいいだろーが。」
「嫌アル。どかないネ。」
「…この子怖いんですけどー。」
銀時はチラリと神楽を見て、ハーと深い溜め息をついた。
そしてポリポリと頭を掻いて、開いているジャンプをバタンと閉じた。
「……おい。今日だけだかんな。」
銀時はそう言って、神楽の脇をグッと持ち上げ、ストンと自分の膝の上に座らせた。
ちなみに新八は、お通のドームライブのためいません。