銀魂ショートストーリー

□我が儘な患者さん
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「38度7分……。」




沖田は体温計片手にそう呟いた。

(最悪だ…。だりーし頭いてーし土方死ねこのやろー…。)


はー、と深い溜め息をつくと、近藤がふすまの奥から現れた。





「なーに、すぐ治るって。にしても信じられぬなあ!お前さんがあの怪力娘に恋してたなん…」




沖田は布団の横に常備していたバズーカを近藤にぶち当てた。

(雨、嫌いだったのに…。くそ…。あのチビチャイナ…。)




「ケホッケホッ、総悟、きけ。」




黒ずみになった近藤がヨロヨロと沖田に歩みよる。




「よろず屋…あるだろ?お前さんを一日看病して貰おうって、頼んだんだ。」




沖田は思わずガバッと体を起こした。

(…なんでえ、それ…。つーことは、あのチビも…。)



近藤は沖田の姿を見て嬉しそうに微笑んだ。




「おっ?この音、スクーターの音じゃねーか?」



「近藤さん……。」


「ん?」


「…………やっぱ言わねー…。」




(でも、チャイナ来たところで俺の体がこんなんじゃあな…。言葉攻めぐれーしか出来ねえな…。)


沖田は再び重い溜め息をついて、ゴロンと横になった。
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