銀魂ショートストーリー

□愛は真心、恋は下心
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「つかなんでお前、こんなとこにいるアルよ!私の縄張りまで汚すつもりカ!」


「まあ、待ち伏せって手も考えてはいたけど、今回は仕事でさぁ。最近年寄りの店ばっか狙った盗みがここいらで多いんでえ。」


「そうなのカ?じゃあ、仕事頑張れヨー。」




ひらひらと手を振って、神楽はまた駄菓子屋から出た。

が、やはり沖田に肩を掴まれ動けない。




「おい。お前仕事言うてたヨ!なにアルこの手!」


「…いや、金払ってねえだろい。お前。」


「あ…。忘れてたネ。」



神楽はお金を支払い、沖田を見た。

(行くとこ来るとこ、なんネこいつ。この前だって…)




「あ。そいえばお前、熱下がったアルか?」


「誰かさんが心優しく看病してくれたお陰でさぁ。」




沖田はそう言ってニヤリと笑い、神楽の頭をわしゃわしゃと撫でくり回した。




「やっ、やめろネ、髪グシャグシャに…」


「俺がお前の笑顔見たくてこんなことやってるとでも思ってんですかい?」


「お前、やっぱただのサドアル。雨と熱の日は大人しかったから手加減してあげたけど、もうそうはいかないアル!」




神楽はそう言って、沖田の腹を蹴ろうと足を高く上げた。

そしてその足を沖田の腹に振り落とそうとしたとき、神楽は鈍い衝撃を感じて、目を開いた。




「お前は俺のオモチャだってこと…、忘れちゃいかんでさぁ…。」




鈍い衝撃は、床に倒れたときのものだった。

(コイツ…、私の上げた足を取って…。いつの間に…。)


(て、ゆーか。近いヨ、コイツ。しかも何オモチャだかなんだかふざけたこと抜かしてんじゃ。)




「……おい。お前ら何やってんだ。」




煙草を煙らせながら、土方は倒れる少女に乗っかる沖田を見て眉をひそめた。

(このパターンもお約束化してきたアル…。)
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