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□A 水谷
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ある日のバッティング練習中。
俺と田島は隣同士で、マシンが空くのを待っていた。
田島の視線は、先に入ってる花井に注がれている。
「センター返しっ!」
キンと快活な音がして、ボールが遠くに運ばれていく。
花井調子いいみたい。
四番争いしてる田島としては気になるんだろーな。真剣な瞳してら。
「田島〜、花井調子良さそうだよね」
「おぅ!気持ちいー音さしてる!花井って打つ時のフォーム癖なくてキレーだし、」
うんうんと思いながら、笑顔満開で話す田島に和む。
「頭の形もキレー」
(ん?バッティングの話してなかったけ)
「目も灰色っぽくて キレーだし、背中から腰のにかけてのラインがエロい!ってか腰細いなーお尻も小さくて可愛い」
(えぇ!ちょ、何の話!?エロいって何?)
もう頭パニック。田島は色々とフリーダムだけど、発言が自由過ぎるよ!
「やば、勃ちそ」
(たつ、って何が)
『監督すいません、トイレー』と田島が走って行ってしまったのを見送り、ようやく正常な思考が戻ってくる。
(まずい、やばい、どうしよ)
とりあえず俺が言えるのは、ひとつ。
「逃げて、花井!」
見てるこっちがハラハラ