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□いたくないかなしばりは
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眠くて、眠くて、授業中に寝た。
古典は考えても考えても全然わかんないから、眠くなってつい寝ちゃうんだよね。



俺の席は後ろの方。
だから先生にはバレない、はず。



そう思ってたら、いつの間にかお昼で。宍戸が起こしてくれた。




「おいジロー、お前寝過ぎだろ。先生怒ってたぜ?」

「あれ、先生にバレちゃってた?」




当たり前だろなんて笑いながら宍戸は俺にパンを渡してきた。買ってきてくれたのかな?




「宍戸ありがとー」

「あ?別にお前のためじゃねぇよ」

「うわー、宍戸がツンデレだー」

「は?なんだそれ」

「もしかして宍戸知らない?」

「どっかの地名か?」




宍戸も以外と頭悪いなぁ。
宍戸からもらったパンを食べながら、なんとなく。なんとなく教室を見渡してみた。





そしたら、俺の隣の席に誰かが寝てる。


あ、隣の席の子か。





えっと、名前は







「ゆうし?」

「忍足がなんかしたのかよ」

「ううん、俺の隣の席の子の名前」

「…お前……」

「違った?」

「忘れたのか?ゆうだろ、ゆう」




そっか、ゆう。

ゆう?


ゆうって跡部がマネージャーに誘ってた子だった気がする。




跡部とか忍足とか俺たちテニス部に興味なくて、もちろん、俺にも。



まぁ俺は別に興味なくていいんだけどさ。



ほんとにいいんだけど、俺ゆうからムースポッキーもらったことないなー。





クラスの女子とか、他のクラスのみんなはくれるけど、ゆうだけ。










だから、

ゆうからのがほしいな




なんて。






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