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□君からの
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私の視線の先にいつもと同じ風景、いつもと変わらない人たち、いつもと変わらない太陽みたいな大好きな人が笑顔で居た。





「今日も暑いねー、あ、アイス買いに行こうよ!」




夏休み前最後の部活帰り、慈郎は私に抱きつきながら言ってきた。


不意に思ったけど、部活のみんなと比べたら慈郎は小さい方。


そんな慈郎よりも私は小さい、




ってことはなくて、おんなじの160p。

慈郎は「男なのに小さい」って拗ねてるけど、私は嬉しいんだよ、慈郎。



だって慈郎とおんなじものがあるんだもん。
これって奇跡だと思う。




「ねぇねぇゆう、なに笑ってんの?」

「えー?」




奇跡って思ったらなんかさらに嬉しくなっちゃって、笑ってた。




「なんでもないよ」

「ふーん、変なのー」




私の首筋に顔を埋めてクスクス笑ってる慈郎は太陽の匂いがした。


ポカポカでいい匂いで、暖かいなぁって。



私も慈郎を近くに感じたくて、慈郎の首筋におでこをくっつけた。




「くすぐったい」

ってまた、クスクス笑って私のおでこを首筋から離すように私を抱き締めた。




慈郎が抱き締めるたびにふわって香る太陽の匂いは、私を安心させる。夏だし蒸し暑いけど、慈郎からのハグは幸せになる。



だからこんな暑い夏も私は好きになった。
慈郎から香る太陽の匂いもどの季節よりも強くなるし、抱き締めてくる慈郎の手も腕も体全部がいつもより熱くてドキドキする。



こんなこと言えないけど、
この熱いくらいの体温がちょうどいい、って



慈郎もおんなじように思ってるのかな。




そう考えたら急にドキドキしてきて。

私のこの音が、慈郎に聞こえてしまうんじゃないかって、少しだけ恥ずかしい。





私は慈郎をそっと見た。

慈郎はきっと気づいてない。そんな慈郎は私に、大好きな太陽の匂いを笑いながらまたくれた。



音なんて全然聞こえてないよってクスクス笑って私の首筋に顔を埋めた。



慈郎はいつこの音を聞こえたんだろう、どうやって私の音を聞いたんだろって思った私は慈郎にぎゅって強く抱きついた。




「わっ、ゆう?」



ちょっとだけ、ちょっとだけ聞こえた。

私とおんなじ音。




「ねぇ慈郎、私と居ると私とおんなじ気持ち?」

「当たり前じゃん、俺ゆうのこと好きなんだもん」




慈郎からの告白はいつもと変わらない太陽みたいな暖かい笑顔で、やっぱり大好きだって実感した。







太陽みたいな笑顔と
君みたいなひつじ雲




(嬉しくて涙が出た。

心配された私は
涙に止まってほしくて
少しだけ空を見上げた。

見上げた先には
真っ白で綺麗なひつじ雲。

慈郎みたいだなって思って
そこにもまた太陽の匂いを感じた。)







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