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□君と同じように
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席替えをして、俺は廊下側の後ろの方の席になった。


太陽の光に当たることはできなくなったけど、寝るには最高じゃん、って思って。あ、あとね宍戸に自慢してやった。だってさ、宍戸は一番前の席なんだもん。




自慢したら嫌味かよって。
別にそんなんじゃないCー。





俺の席は太陽の光が全然当たらないから、微妙に寒い。いつもは暖かくて眠くなるんだけど、これからは寒くて眠くなりそう。




ちょっとだけ太陽が恋しくて、空をじっと見た。快晴で、きれいだけどあの青は少し寒く感じた。




不意に、視線を感じた。
前の方を見てみればゆうと目が合った。


最近、廊下を歩いてても玄関に居ても、昼休みにご飯を食べてても、ゆうと目が会うことが多い。なんだろ、俺のこと嫌いなのかな。なんつーか、合ってもすぐ逸らされるし。




あ、俺はガン見してんだけどね、だって気になるじゃん。すぐに逸らされるんだよ?なにかあるに決まってるっしょ。




今日はいつもより長くガン見してみた。ゆうの行動を見ればなにかわかる気がして。



てかあれ、なんかゆう赤くね?熱でもあるんじゃ、え、ちょ、大丈夫なのかな。




授業中だったのを忘れてた、授業終了のチャイムが鳴ってから俺は、何かに気がついた。




何に?って聞かれたらわかんない。俺にもわからない何かに、気がついた。





きっとゆうが関係あるんだけど、わからない。だからまた、をガン見してみた。また何かわかる気がして、赤くなったゆうを見た。



赤くなった、?








君の視線の意味に、気付いてしまった


(俺の顔が赤くなったのは)
(まだ、気付かれてない)




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