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□ほしいもの
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明日は待ちに待ったジローの誕生日。



私は一番にお祝いしたくて今まで怖くてさぼれなかった部活を初めてさぼった。



だって部活の中で一番偉い部長の跡部は学校でも一番偉い人だからさぼるなんてバレたら私の人生一瞬で終わっちゃうかもしれないし…泣きボク……跡部怖い!








てかさっきからなんか視線を感じる。
…忍足がガン見してる!え、怖い!
部活してよ!私のこと見なくていいから!



私が部活サボったこと跡部に絶対バレちゃうよー…忍足がこっそり言うよね、絶対。




まぁそれは別にどうでもい…い、わけがない。










「…忍足嫌いだバーカ」

「ゆうー、聞こえてんで〜?」






うわわわわわっ!声に出してた!
その場から逃げるためにダッシュで離れた。忍足がなんか言ってるけど知らない!


じゃあね忍足っ









てか忍足のせいであとで跡部がいっぱいメールとか電話とかしてくるんだろうな。


うーん…どんな言い訳しよう…。





なんて考えながら私はそのままの勢いで急いで家に帰った。

家に向かって走ってる間もジローにあげるバースデーケーキのことを考えた。



なんの話をしようかなとか
誕生日は家でのんびりしたらいいのかなとか




考えるだけでなんだか幸せになってくる。








「えへへー明日楽しみだn」

ズッザアアアアッ





走ることに集中してなかったから思いっきりころんだ。





いいいいいい痛いっ!
なんかすごい痛いんだけど!



あ、ひざから…血、え、血?
ひええ血が、でで出て…出てるよ!?
えっ、あれ、あわわっなんかすごい血がっああああ痛いんだけど!!






若干涙目になりながらひざの怪我よりも、やっぱりジローの誕生日のことが最優先で。






とにかくジローのために


って思って痛みと戦いながら、家に速く帰るということで頭の中はいっぱいだった。










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