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□梅雨
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「雨…降っとるのぅ……」

「は?飴降ってる?」

「えっ、ほんとほんと!?飴ほしい!!」



俺が言ったらブンちゃんとゆうが外を同時に見た。



「…ゆうまでブタになったんか」

「えっ、酷いよまーちゃん!」

「俺はブタじゃねぇよ仁王」



ゆうが涙目になって俺の方を見てきた。あ、うわ、ちょ、可愛いいいいいいい!



「てか暑くね?」

「だねー。私偏頭痛持ちだから梅雨って嫌いなんだよねー…」

「そうなんか?」

「うん、頭痛くなるの」

「じゃあ俺が特別に痛みを和らげる方法教えてやるぜよ」

「どうやるの?」

「ちょいとこっち来んしゃい」

「うん」


てこてこと、ブンちゃんの隣に立っとったゆうが俺の近くまで歩いてきた。








「うーん…もうちょっとじゃ」

「なんか近いよまーちゃん」

「…気のせいナリ」

「じゃあここでいい?」

「ピッタリぜよ。さすがゆうじゃな。」

「ありがとまーちゃん!ところで、」

「あぁ…そうじゃな、こうするんじゃよ」


















「ひゃああああああああああ!」

「仁王ううううううううう!?」

「まーちゃん近いっ、まーちゃん近い!」

「ハグしとるけぇ、近くて当たり前じゃろ」

「仁王止めろおおおおおお!」




ドカッ



「った!」

「ブンちゃーん!」

「俺の天使になんてことしてんだよ!!」

「いや、俺の天使ぜよ」



「て、天使…?」



「キリッてすんな!!俺のだ!!」

「俺のに決まってるじゃろ」

「ゆうは俺のだ!」

「ゆうは俺のぜよ」

「あぁもう、うるせーよ仁王!」

「ブンちゃんのがうるさいぜよ」




「…ゆう、今日から俺と付き合わね?」



…なんかブンちゃん展開早すぎるぜよ!!



「急に何言っとるんブンちゃんずるいぜよ!!」



「えっ、あ、え?」



「ブンちゃんなんかより俺と付き合った方が絶対幸せナリ」

「何言ってんだよ仁王!お、俺と付き合ってくれるよな?」





「…私、2人共好きだから……その」




「「…は?」」







「2人と付き合う…とかはダメだよね」



2人ってことはブンちゃんもなんか…




あ、でもちょっと待ちんしゃい…今俺のこと好きとか言っとったよな?えっ、どうしたらええんじゃろ。そのつまりあれじゃろ、え?








ある意味両思い?

「ゆう好きぜよ!」
「私もまーちゃん好きー!」
「俺のが好きに決まってんだろぃ!」
「ブンちゃんも好きだよー!」
「俺と両思いじゃないんか…ゆう!」
「俺と両思いに決まってだろぃ」

「あ、そういえば私付き合ってる人いた」

「「え…!?」」




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