捧げ物

□始まりは握られた手から
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いよいよ準決勝。ここまでくると、歓声の大きさが段違いだ。ますます気持ちが高揚してきて、変な笑い声を上げてしまうほどだった。友人二人には若干引かれたけど。



「貴様らが相手か」



ついに対戦相手がステージに上がってきたようだ。話しかけてきたのは天城カイトだった。なんか知らないけど纏っているオーラが違うよね、うん。



「そうだよ。…あなた達には負けない。決勝に勝ち進むのは私達だから」


「ふん、その言葉、そのまま返してやる」


「言ってくれるじゃない。…いくよ」










『デュエル!』




















「私は、究極宝玉神レインボー・ドラゴンを特殊召喚!このモンスターは自分のフィールド上、墓地に『宝玉獣』と名のついたカードが合計7種類存在する場合のみ特殊召喚できる!」



フィールドにエースモンスター、レインボー・ドラゴンが舞い降りる。ああ、いつ見ても綺麗…。って、見惚れてる場合じゃなかった。隣にいた友人とアイコンタクトをとる。



「私は手札から『融合』を発動!自分フィールド上にいるネオスと、レインボー・ドラゴンを融合!」



二体のモンスターがひとつに交わり、新たなモンスターを生み出す。



「現れろ!レインボー・ネオス!」



この時の為に融合とレインボー・ネオスを入れておいた。入れといてよかった。
レインボー・ネオスの攻撃力は4500。相手の場には、攻撃力3000の銀河眼の光子竜と伏せカードが一枚。あの伏せカードが怪しい。



「もういっちょいくか。手札から速攻魔法サイクロン発動!相手フィールド上の伏せカードを破壊する!」


「何!?」



宣言後、竜巻が現れて、伏せカードを破壊した。そして、レインボー・ネオスに攻撃宣言をする。



「レインボー・ネオスで銀河眼の光子竜を攻撃!」


「甘いな!銀河眼の光子竜の効果発動!このカードが相手モンスターと戦闘を行う時、その相手モンスター1体とこのカードをゲームから除外する事ができる!」


「チッチッチ、甘いのはそっちだよ。罠発動、天罰!手札を一枚捨て、モンスター効果を無効にし、破壊する。消えてもらおうか、銀河眼の光子竜!」



高い鳴き声を上げて、銀河眼の光子竜は破壊された。これで相手のフィールドはがら空きだ。






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