銀魂2

□宇宙と酒と〇〇〇と
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  ― 宇宙〇〇〇と ―














なんの前触れもなく、空から突然届いた手紙。
それにはこう書かれていた。




―拝見 坂田金時様


最近冷え込んで来ましたが、いかがお過ごしでしょうか?
実は今回手紙を送らせていただいたのは、金時君にこの広い宇宙を体感してもらおうと思ってです。
って事で、快援隊の船への招待状を同封させていただきました。
是非この素晴らしい宇宙を体感しに来て下さい。


坂本辰馬。





…なにが「って事で、」だ。話が唐突すぎる。
て事での意味がわからない。
しかし呆れる半面、銀時にしてみれば嬉しい事である。なにしろ、辰馬直々のお誘いだ。しかも宇宙デート!
断る理由は何処にもない。

同封されていた招待状を見ると、『〇日迎えに行きます』という日付が入っている。
その日付を、銀時は思わず二度見した。
次いでカレンダーを見る。

「…今日じゃん」

日付は、今日。
唐突過ぎだろ。宇宙からの手紙だ、何日かかって手元に届いたのかは知らないが、もっと余裕を持って送りやがれ。

はぁ、と溜息をひとつ吐き、手紙を机に仕舞った。

「神楽ぁ、俺今日から何日か家開けっから。」

急過ぎるが、行かないなんて勿体ない事は出来ない。しかし居候が居る身である為、家を開ける事を伝えなければならない。
居候の神楽にそう告げると、不思議そうな顔をしたが珍しく特に突っ込んでくる事なく頷いた。

「わかったアル。アネゴん家にでも行ってるネ」

「おー。悪ィな」

定春とじゃれる神楽の頭を一撫でし、招待状を持って玄関へ向かう。靴を履いて外に出ると、少し遠くの方に見覚えのある船がこちらに向かってくるのが見えた。
早速、迎えだ。しかも、快援隊のでかい船が直接来やがった。

こっちの姿が見えているのだろう、頭上に来た所でピタリと止まる。


久しぶりに二人きりで会える。
柄にもなくウキウキしながら、梯が降りるのを待った。











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