夢小説

□一つ屋根の下 〜ろ組〜
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静かな夜、
長次は行灯の光で読書をし、
小平太はすでに布団の上で
まどろんでいた。



外で鳴く虫の声が
一瞬止んだ時だった。


ろ組の部屋の空気が
さっと変わった。




長次は本を閉じ、
小平太は目をぱっちりと開いた。
目と耳に全神経を集中させる。



「…来るぞ、長次……」

「………もそ…」



微かに聞こえた天井が軋む音。



そしてろ組の部屋の中央に
降り立った人影。








「気づかれたか…」


舌を出しながらそう言った人影は、
くのたまの大河内そらだった。




「やっぱりそらか、
私はすぐに解ったぞ!」

「……む…」

「やっぱりまだまだだなー
あーあ、また課題クリアならずかー」


そらは肩を落とした。



実はそらは授業で
ある課題を出されていたのだ。


それは、
"上級生の忍たまの部屋に
誰にも察知されずに侵入し
部屋の物を何か盗んでくる"
という内容だった。


侵入する部屋はくじ引きで決められ、
そらは6年ろ組になったのだが、

6年生に当たったくのたまは
皆苦戦しているようだ。

そらも例外ではなく、
3回連続で失敗していた。




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