★MAIN★

□味方
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図星なのか、口をへの字に曲げたまま黙り込む赤井。

「でも先輩がいるだけで、心強いです」

「そう1人でなければなんとかなる」

「となると、残りのコマをどう区分するかだね。ルナは新入生だからある程度、基礎学習もしなきゃいけないし、そのコマの中から、現代国語、数学、ジパング語を4コマずつ。そして、社会、理科を3コマずつ。最後の3コマが、音楽、家庭科、魔法学のうち1つを選ばなければならない。専攻5コマ、体育4コマ、国数ジで12コマ、社理で6コマ。選択教科1コマとして28コマとる。専攻と体育は藤波さんと赤井に頼むとして、兄さん専攻5コマの曜日、時間を教えて?」

「月曜から金曜すべて1時限目。となると月曜日と火曜日の1時限は見れないわけか。フラットお前は?」

「月曜から土曜日、4・5時間が専攻教科。水曜と木曜と土曜の後半が無理だ。赤井は?」

「専攻教科が多少自由が利くようですから、先に先輩達からルナと受ける授業を決めてください」

「ありがとう」

フラットは、自分のスケジュール表とルナに渡したスケジュール表を見比べる。

「体育は皆共同の時間だと思うしルナと専攻は違うから、そこは省いて…」

フラットに融通が利くのは、月曜日1・3時限、火曜日1・2限、水曜日3限、木曜日2・3限、金曜日と土曜日は1〜3限だ。

「13コマも同じだと返って疑われませんか?」

フラットが印をつけた箇所の多さに疑問を抱く奈々。

「だから君が必要なんだよ。兄さんのファンクラブ所属である君はまさかルナ側についてるなんて思わないでしょ?」

「なるほど」

「となると俺は…」

月曜3〜5限、火曜日2限、4・5限、水曜日3限、木曜日2・3限、金曜日2・3・5限、土曜日2〜4限がルナとスケジュールを合わせることができる。つまり最大、15コマ同じ授業を受けることができる。またフラットとリークが重複する2・3限は9コマ存在することになる。

在校生は理科と社会を取らなくてもいいことになっている。医学科に合格したフラットはどうしても理科と総合医学関係の授業が重なり時間が取れないのだ。

「ごめんだけど、理科の時間と総合医学が被るから、それは任せた」

「じゃあ、理科のある火曜日の5限、金曜日曜日の1限と5限は私がとります」

「助かる」

「俺は逆に社会の時間と、今度取ろうと思う城務基礎科と、剣豪持論が被る」

「じゃあ、火曜2限と、金曜3限は僕がとる。土曜の4限を頼むね赤井」

「了解です」

社会と理科と体育だけで、奈々は8コマルナと被ることとなる。

「赤井必須専攻科目があったら言って。君だけに取らせるのは申し訳ないから」

「火曜2限城務基礎科。土曜日1〜3限は、奉仕実習で学校にはいません」

「了解」

スケジュール表に、メモするフラット。

「残りは主教科の国数ジだな。火曜4限、木曜2限、土曜3限は俺が担当する」

「月曜1限は僕が持つ。できれば木曜日と土曜日のどちらかに僕をいれてくれないかな?一週間に1コマだけじゃ深くは内容がわからないでしょ?社会と理科は、問題提起、仮説、証明でなり立つからどれか1つ受ければだいたいの内容は分かるけど」

セイントクリスタルスクールの主教科の授業の進行速度は、学習→復習→発展学習→まとめで1週間で1つの分野が終わるのだ。だとすれば流石の秀才であるフラットも、内容が充分に把握できるとは限らないのだ。

「じゃあノートを交換し合えばいいのです。例えば一週間の授業のノートを教科ごと一くくりにして、次の内容に入る人が、そのノートを借りて、次の復習に入る。そして3回目の発展学習に入る前に、その2回目に記したノートの次のページを書き、そして最後のまとめで、1つのノートにするんです」

「すごく名案だよ。素晴らしい。でもさ、前の授業受けてなかったやつのその日のノートがびっしり書かれてたら変だと思われるぜ?」

リークの意見に、首を振るフラット。

「かの有名な、ハル・スコットム・アレイ。つまりハルU世は、忙しい公務をしつつあの最難関と言われる薬学研究科に受かった。何故だか分かる?」
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