コトバ◆ココロ

□3話
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「……」


ここはどこですか…?














さかのぼる事、つい昨日の話です


「姫羅ー」

「ついて来ないでください」


あの意味不明な常陸院君の発言から丸一日が経ちました


先ほど終業式が終わり、これから帰宅しようとする私の後を追いかけてくるのは2人の常陸院君


お2人の見分け…といいますか、どちらがどちらなのかは分かってきました


昨日からどこか様子のおかしい方がお兄さんの方ですね

人見知りなのでしょうか?

最初はそんなこと、微塵も感じさせなかったのですが…



後ろから私を呼び止めた常陸院君の後ろに、お兄さんの常陸院君が目を泳がせながら立っていました



「ほら、光」


いつもと変わらない常陸院君が、そんなお兄さんを肘で突く


「え…あ、!! あのさ、明日って空いて「海にでしたら行きません」


「「………」」



固まってるところを見ると、やはり海に誘おうとしていたみたいですね

「ま、まだ何も言ってないじゃん!!」


「でしたら続きをどうぞ、海でしたらお断りしますが」


私のその言葉に口を紡ぐ常陸院のお兄さん

もう一人の常陸院君が慌てて間に入ってきた


「確かに海に誘おうとしてたけどサ、いいじゃん海!! 夏といったらやっぱ海じゃん?」


「私に焼けろと?」


「日焼け止め塗れば…」


「それでもするものはしますから」


「じ、じゃあさ、今日のホスト部…」


「行きません」


確か今日は常陸院君を指名される日です


人の恋路にどうこうは言いませんが、目の前であんなにされると…


なぜ皆さんはあんなに盛り上がれるのかしら


「だーっもう!!なんなんだよ!!」


「は?」


「ちょ、光…;;」


いきなりわけも分からずお兄さんに怒鳴られた私


なにか私がいけないことでもしましたか?

していませんよね…?


「海にもホスト部にも行かないとかさぁ!!

今更だけど、ホント姫羅って無愛想でかわいくない奴だよネ!!」





…か、




















可愛くない…?
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