キミのトナリ
□第弐章
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「最低」
教室に戻り、3人は席に着いた
3人とも同じ席で流架、棗、真尋の順でいつも通りに座る
「やっぱヤキモキかよ」
ニヤリと笑う棗に拳を顔にめがけて突き出すが、その行動をよんでいたかのように棗は真尋のパンチを受け止めた
「お前の行動パターンは読めてるっつーの」
その後、鼻で笑った棗は漫画本を顔に被せて眠ってしまった
真尋はワナワナと体を震わせ、歯を剥き出しにして棗を睨みつけてそっぽを向いてしまった
「隣よろしくー」
「…………………は?」
どのくらいの時間が経っていたのか、いつの間にかよい子モードのキラキラを付けた先ほどの女の子、蜜柑がいた
「あっ!! あんた!さっきの…っ!! 何で助けてくれなかったんや―――!」
真尋を指差した蜜柑の手を真尋は叩いた
「指、指さないでくれる?失礼よ」
鋭い目つきで真尋は睨むが、蜜柑は口を開けたまま固まっており、その目線の先は真尋の後ろだった
「あ お前」
いつの間にか真尋の隣で寝ていた棗が起きていた
「さっきの“水玉パンツ”じゃん」
「ヘンタイυυυちかん男―――――――っυυ」
蜜柑は今度は棗にを指差し真尋の目の前で怒鳴った
「うっせえっ!!」
蜜柑の大声にブチギレた真尋は蜜柑に向かって怒鳴った
「ぇ…υす…スミマセン…?υ」
蜜柑は真尋の突然の様子に驚きながらも怖がっていた
「何言ってんだこの女 痴漢ってのはバカが下心もってやるから“痴漢”なんだよ」
蜜柑と真尋のやりとりを無視してしれっと言う棗
「お前相手に下心もくそもわくかよバーカ まぁ真尋には別にわきまくるけどな」
「おい!!今お前なんつった」
ニヤリと笑った棗に思わずまたいつものようにパンチをくわらせてしまう所だった手を必死に真尋は抑えた
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