オメルタ◆死神と処刑人

□束の間の逢瀬
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「JJ……分かっていると思いますが時間がありません。今日はいつもより早めの集合時間を設定されました……。すみせんが、急いでください」
「ああ、分かってる。お前が多忙なのはいつものことだからな。今日も、その僅かな時間を割いても、こうして俺との約束を守ってここに来てくれたんだから文句を言うつもりはないーー俺は少しでもお前に触れられるだけで嬉しい」
「JJ……貴方って人は……」
頬を染め、恥じらいをあらわにする宇賀神を微笑ましく思いながら、俺は手早く手でしごいて立たせた己の屹立にゴムをかぶせる。
その様子を、トイレの個室のドアに手をつき、肩越しに見つめていた宇賀神が目元を赤く染めながら喉をゴクリと鳴らした。
期待されているーーーそう感じるには十分なほど求められているのを感じて悪い気はしない。
俺は早くも興奮しつつ、もう一つポケットから取り出した、ひとまわり小さめのサイズの新しいゴムを、今度は宇賀神のものに被せてやる。
放課後、あまり使用されることのない生徒用のトイレの一室で、互いの制服を汚さないための当然の配慮だ。本音を言えば生で入れて宇賀神の熱く湿った粘膜の蠢きの一部始終を感じていたかったが、わがままは言えない。
俺はこちらに背を向けている宇賀神の華奢な体を後ろから抱きしめる様に片手を回し、もう片方の手で己の屹立を支えつつ、小ぶりな尻の狭間にあてがった。
宇賀神のスラックスは下着ごと足元にわだかまっている。身動きはしにくいだろうが、そこは勘弁してもらうしかない。
「入れるぞ……慣らしている時間はないからな、悪いが痛くても我慢してくれ……」
「ええ、構いません……だから、早く貴方をください……」
放課後の僅かなーーー時間にすれば30分ほどにしか満たないその自由な時間。
風紀委員として生徒会活動をーーーというより、劉漸の呼び出しに宇賀神が応じなければならない僅かな空白の時間を惜しむ様に、俺は身体を繋げた。本当に、一分一秒を無駄にしている時間はない。
「ん……ぁああっ……貴方が…JJが、私の中に……っ!」
「ああ、お前の望み通り俺を全部くれてやるから、しっかり口を開けてろよ……知ってると思うが俺のはそれなりにデカイからな、力めば怪我をするぞ……っ」
きつい締め付けに眉根を寄せつつ、俺は狭い肉筒を貫いていく。
奥に進めば進むほど異物の侵入に怯え、排泄しようという意思が芽生え勝手に働くらしい媚肉が絡みつき、俺の挿入を阻む。それをどうにかこうにかやり過ごしながら、俺は宇賀神を侵略した。
俺の赤黒く腫れ上がった屹立が、宇賀神の真っ白い双丘の狭間に全て埋まる。
ほぐしてやらなかったからか、いつになくきつい締め付けを見せてはいるが、嫌がってはいないことは確かだ。その証拠に、宇賀神のうなじは真っ赤に染まり、ゴムの中に先走りの蜜をためている。
「わかるな?全部入ったぞーーー」
「う、動か、な……で、くださ……っ、まだ、苦しい……っ」
「ああ、馴染むまで待ってやるから焦るな。後ろも切れてはないから、痛みはないだろ?」
「あ……はい、それは……問題ありません……っ」
「ならいい。ゆっくり呼吸をしろ。出来るな?」
刻々と素直に頷き、宇賀神が背中をビクビクと震わせながら、「はぁ、はぁ……」と必死に呼吸を繰り返す声が個室にしばらく響く。
俺も宇賀神の秘部にギチギチと締め上げられ呼吸が荒いが、徐々に互いの体が馴染むに連れ、キツさも和らぐ。ねっとりと優しく、俺の性器を愛撫するように宇賀神の媚肉がゴム越しに絡みついてくる。どうやら、しっかりと馴染んだらしい。
「あ……ぁあ、太い……っ、それに貴方のは、すごく……大きいっ」
「それはそうだろう。なんたってお前を抱いているんだからな。興奮するなという方が無理だろ?」
「JJ……、ああ、JJっ!」
愛し愛され、求め求め合い、与え合う。そんな恋愛を今の今までした経験は一度としてなかったが、それでも宇賀神に感じる感情は恋であり、愛であると感じている。
宇賀神も俺に友情以上のものを感じているのは確かで、俺に向けられる視線には淫靡な欲が混じっていた。
気持ちを言葉にして確かめ合ったことはあまりないが、俺たちは恋人と呼ぶにふさわしい関係に、発展していると言っていいだろう。
それが俺たちが初めて体を繋げてから一ヶ月の間に、着実に互いの間で愛は芽生えていた。
「JJ……ぁんぅ、んんっ……ーーーー」
細い肩越しに振り向き、目を閉じ、キスをしてくれと無言でねだる宇賀神に応え、俺はその唇にかぶりつく。
薄く開いた隙間から舌をねじ込み、歯列をなぞる。
綺麗に整った歯列を舌先で感じ、溢れ出した宇賀神の唾液をすすり、代わりに俺の唾液を流し込んでやりながら、俺は宇賀神の胸に手を這わせる。
後ろから手探りで制服のシャツの上を指先で辿る。興奮のために尖った宇賀神のものはすぐに見つけ出すことができた。
俺は無言で触ってくれとねだっている宇賀神の乳首を、両方爪先でつまんでやる。
「んふぅうっ、んーーっ、んんーーっ!!」
乳首もしっかり性感帯の一つである宇賀神の腰が大袈裟なほど跳ねる。キスをしたまま、抗議の一つも紡げない宇賀神がうっすら目を開け、睨みつけてくるが、潤んだ目元では威力はまるでない。
俺は宇賀神の口腔を舌でかき混ぜ、ついでに繋がった腰をゆるゆると揺らしながら、宇賀神の弱みである乳首を弄んでやる。
布ごしでも、宇賀神の乳首が一層腫れ上がったのが感じ取れた。おそらく服の下で宇賀神の乳首は真っ赤に色づき、粘膜すら露出させているのだろう。
俺はそんな想像に我慢ができなくなり、直接そこへ触れるべく、宇賀神のシャツをたくし上げ、直接肌に触れた。
宇賀神の肌は、きめが細かく肌触りがいい。その肌が汗でしっとりとしめり、怪しく色づいている。
「どこが一番気持ちいい?ほら、宇賀神、答えろよーーー」
「へ、んなこと……聞かないでください。答えられるわけ、ないでしょーーーん、ぁあっ、はぁっ!」
唇を離した途端、宇賀神の口からは可愛くない反抗的な言葉が漏れる。自分で出した声に、宇賀神はおろおろと視線を泳がせた。
「声っ……声が出て……ぁあ、やめっ、……やめてください、JJっ!外に……誰かに聞かれてしまいますっ」
どうやっても声を抑えるのが無理なのだろう。物理的に声を抑えようと自らの口を塞ごうとする宇賀神の両手を、俺は背後から掴み上げ、壁に縫い付けた。
感じやすい宇賀神の乳首に未練はあったが、それ以上に宇賀神の愉悦に塗れた声は心地いい。それに、普段取り澄ました顔しかしない宇賀神の必死な表情は、俺の嗜虐心を図らずとも刺激した。
「いいだろう。聞かせてやれよ。俺は誰に見つかっても構わない。ついでに、誰に見つかろうとお前を犯すのをやめるつもりもない」
「そ、そんなーーーっ、あっ、あっあーーーっ!!」
両手は宇賀神を押さえつけるのに使っている。ならば俺にできることは限られている。繋がった腰を容赦なく突き上げ、宇賀神の秘部を穿つ。
注いでやったローションがぐちゅくぢゅと音を立て、泡立ったそれらが宇賀神の秘部の淵をかざりたてる。
ゴム越しでも確かに感じる宇賀神の胎内の熱さに、俺の理性が溶かされる。
「ぁあ、だめ、ですーーーっぁあ、や゛ぁあ、激しいっ!ァアッ!あっあっあっぁああ゛!」
繋がった場所ーーーそこに突き刺した俺自身を限界まで引き抜き、また先奥めがけて突き立てる。それを1秒にも満たない僅かな時間で繰り返し、俺は宇賀神の胎内を何度も行き来した。
勃起した、己の肉棒が現れては消え、消えては現れる。
慣らしもせず挿入した挙句のいきなり激しい突き上げに、宇賀神はなすすべなく翻弄されるばかりだ。背後から犯され、逃げようにも逃げられず、壁にすがりつきながら、抑えきれない声を高らかに上げ続ける。
「いやぁ……ぁあ、JJっ!んぁあ、嫌です……、こんな、激しいの、はーーーいやです!お願いです、もっと、ゆっくり……ゆっくりして……ぁあ、あっあぁあっ!!」
「嫌じゃないだろ?こんなに俺にしゃぶりついておきながら……お前のここも、勃ちっぱなしじゃないか……」
「あぅう、あっ、あっあーーぁあ!!あん、あ゛っあっあっ!!」
「時間がないんだろ?一回で我慢してやるから、俺の好きにさせてくれーーー」
「そ、そんな……いくらなんでも勝手すぎーーーーんぁあ、やぁんっ!!アッアッアッ」
仰け反り、涙を流し、嫌と叫びつつ宇賀神は自ら腰を回し出す。
身体は完全に理性を裏切り、快楽の虜になっているいい証拠だ。
「いやらしいな宇賀神……この淫乱がーーー」
「……いやぁ、言わないで……ぁあ、あっあっあ゛ぁあん!!」
男を知っている体、男に躾けられた淫乱な体ーーー風紀委員のくせに、誰よりもそれにふさわしくない身体の持ち主。
それを誰よりも本人が自覚しており、後ろめたがってさえいる宇賀神はそれを指摘されるのを何よりも嫌う。
それを知りつつ意地悪なことを言ってしまう自分も大概だが、泣くと益々可愛くなる宇賀神の姿は、俺の興奮を煽る。
性欲など無縁そうな綺麗な顔をして、快感にめっぽう弱い。おそらく、一晩どころか、延々と抱き続けても飽きることはないだろう。
観念したのか、喘ぎつつも、宇賀神が身を任せてくる。縋り付けない代わりに、俺の胸に逸らした背を預けてくる。
甘えたように後頭部を擦り付けてくる姿は、なんとも愛らしい。
「ほら、どうしてほしい?してほしいことがあるならちゃんとお願いしてみろよ」
「あ……胸も……、乳首も触ってください!!う、疼くんです……だから、触ってください」
「わかった。直接触ってやるから、シャツ、自分でめくってろ」
面白いように従順に、宇賀神は俺の言葉に従う。
俺も焦らしたりせず、想像通り真っ赤に腫れ上がった乳首を優しくではなく、宇賀神が好きなーーーすこし強めに摘み上げてやる。
願いを叶えられた宇賀神は、「あぁんっ!」と、想像以上に可愛らしい声で鳴いてくれる。
「おまえは本当にここが好きだな……好きなだけ虐めてやるから、たっぷり感じてろ」
「ぁあっ!あっ……んぁあっ、いいっ、ぁあ、いいです……JJっ、気持ちいい……あっ、ぁっ、あぁあ……っ」
「…………そうか、それは良かったなーーー」
俺の言葉はおそらく、宇賀神に聞こえていない。ならばーーーと、俺は恍惚のなる宇賀神の嬌声に煽られたように、腰を穿つ。
もちろん乳首を弄びながら、だ。
すっかり快感しか拾わなくなっている後孔は、俺を絶妙な力加減で食らいつき、乳首を限界まで引っ張ってやると面白いようにきつく締め付けてくる。
俺の屹立の締め付ける強さや具合を、乳首の引っ張る強さで調整しつつ、俺は宇賀神の媚態を楽しむ。
息遣いがますます荒くなり、宇賀神の太ももがブルブル震えだす。ゆるゆると振り立てていた腰を、前へと突き出すような動きも加わったのを見てとり、宇賀神の状態を察した。
「そろそろ限界だろうーーーイッていいぞ、宇賀神。ほら我慢する必要はない。だからーーーイケよ」
「……ひっ?!あぅ、あっ、あっーーーんぁあぁあーーーーっ!!」
ビクンビクンーーと、大きく痙攣しつつ、宇賀神が口の端から飲みきれなかった唾液をだらだらと垂らし、悲鳴をあげる。
突っ立ったまま身悶え、ひんひん泣きわめくその様子を肩越しに眺めながら、俺は片手で宇賀神の腰を強く引き寄せた。ぐぷぷぅ……と、宇賀神の秘部に、俺のものがめり込む。
「出てる!!……ぁあ、今、イッてるから……JJ……ぁあ、お願いですからう、動かないで……っ!」
文字通り『ひぃひぃ』喘ぐ宇賀神。
絶頂の最中、最も気持ちがよく、無防備な状態に陥る瞬間も、ぐぽぐぽと抜き差しされる感覚は壮絶なものだろう。
それを知りつつ、俺は最低だと思いつつも、宇賀神を穿つ腰の動きを止めることができない。
「あと少し……っ、あと少しで俺もイク……だから、耐えてくれーーー」
「そ、んな?!……ぁあ、あーーっ!!アァアーーーー!!」
「ーーーーッ!!」
宣言通り、俺は宇賀神の最奥を突き上げた瞬間、俺は絶頂を迎えた。本当なら、宇賀神の中に吐き出し、俺の匂いを身体中に染み込ませてやりたいところだったが、俺はおとなしくゴムの中に一滴残らず白濁を吐き出す。
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