陽光 その二

□拗執
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 朝、シンの体調が至極悪いことに気づいたのは、ヒロインだった。

「シンさん、ソウシ先生のところへ行きましょう」

「……。気にするな。このくらい、たいしたことはない」

 いつもならシンの言葉に、しぶしぶでも引き下がるヒロイン。

 けれどその朝は、違った。

 まだベッドに座っているシンを見て、譲らない。

「たいしたことないうちに、薬飲んでおけば、ひどくならずに治ります。医務室へいきましょう、シンさん」

 ヒロインが、シンの手を引く。
「………」

 仕方なく立ち上がって医務室へ行こうとしたシンだが、めまいと微かな吐き気に歩みを止めた。

 自らの意図に反し、足元がふらつく。

 予想を超えた自分の身体の反応に、シン自身も驚く。

「シンさん? …やっぱり、座ってて下さい」

 ヒロインが、部屋にシンを残して出て行った。 
  
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