航海士用語解説書

【さ】 3件

【索具 (さくぐ)】
船には、ロープがたくさんある。
帆を操作するもの、マストを固定するもの、帆を固定するもの、全てロープを使っている。シュラウドもラットラインもクリューラインも、全て見た目は同じロープだ。
その船で使われているロープ全体を指して呼ぶ言葉が、索具だ。
船具、という表現もあるな。
実際に「索具を操作しろ」なんて言われても、どこのどのロープのことか判らないから、そんなセリフはありえないぞ。


【左舷 (さげん)】
船の左側のことだ。
昔の帆船は、舵板が右側についていたので、港に接岸するのは左側と決まっていた。
そのせいで、左側のことをポートとも呼ぶ。
では、右側をなんと呼ぶか。
右舷を見てみろ。


【座礁 (ざしょう)】
航行中に船底が海底についてしまい、動けなくなるのが座礁だ。
木造帆船にとって、航行中の座礁は、限りなく大破を意味する。
たまたま、底が深い砂地で、しかも干潮時であったなら、脱出できる見込みもあるだろうが、
それ以外の場合は船体に穴があいて沈没。
沈没を免れても、船が動けないのだから、乗組員は船を捨てざる得なくなる。
航海士は、神経質なほどに座礁を避ける義務があるわけだ。
でないと、船長に顔向けできないからな。



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