雨漏り食堂
□混思慕
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『あんたなんか、消えればいいのに』
『顔見せないでくんない?』
『同じ空気吸ってるって考えると、吐き気する』
中学校の頃、毎日のように、こんな罵声を受けてきた。
だから、いじめなんて、慣れていると思っていた。
『雨深くんが、あんたみたいなのに、本気になると思ってんの?』
こんな言葉、痛くもかゆくもないと思っていた。
だけど、頭で分かっていても、無意識に心は、痛がっていた。
『あんたは、遊ばれてんのよ』
ねぇ…
栢山くん
栢山くんは…
そんなこと、しないよね…
私のこと、好きなんだよね…
私…
栢山くんを信じたいの
他の誰でもない、栢山くんを…