銀色の人。

□【幕府特別武装警察真選組】
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そう言えばそうだったと、隊士達は納得顔でぽんと手を打つ。

「だから、私の負けなんです……頭に血が上っちゃって、完全にルールを忘れてました」

うなだれる遼の姿に、隊士達は思わずきゅんとしてしまう。
今の仕合いを思い起こした沖田は、ニヤリと笑うと二人の間に立った。

「ま、確かにアンタのは反則でしたねェ。けど、先に反則したのは土方さんですぜィ」
「何イチャモンつけてんだ総悟!」
「イチャモン?
土方さん、忘れたんですかィ。足払いは反則技でぃ」

沖田の一言で、誰もが互いに顔を見合わせて「あ」と言う声を出す。
あちこちから挙がる賛同に、沖田は「我が意を得たり」とほくそ笑む。

「ま、どっちにせよ土方さんの負けでって事で」
「…ちっ」

苦虫を噛み潰したような顔で舌打ちをする土方を見て、近藤は苦笑した後、立ち上がって遼に近付いた。

「お疲れ様、遼ちゃん。それから…ようこそ、真選組へ」

近藤が差し出した手を、遼は躊躇いがちに握り、はにかんだように笑う。

「宜しくお願いします」









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