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□朱い花
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「っ!!一っ…!?」
最後に囁かれた言葉。
そして、一気に重たくなる腕の中の身体。
触れている部分から、どんどん冷たくなってるのが感じる。
それと比例して、先ほど一護の手が添えられた頬が熱くなる。
ぼやける視界。
それと同時にくる醜い感情。
【てめぇ!よくも俺の腕をぉ!!】
「…さねぇ…」
【は!?】
「てめぇだけは絶対ぇ…許さねぇ!!!!」
一瞬だった。
霊圧を解放して辺り一面に氷が張り、虚自体も凍らせる。
一刻も早く、ソの虚を視界から消したかったから。
その時もずっと、一護の体を抱きしめることしかできなかった。
「日番谷隊長!」
それから直ぐに着く四番隊の七席と他隊員。
だが皆、腕の中の一護をみると、一瞬にして顔を青くする。
だが直ぐに動き始め、地獄蝶を飛ばし、治療にあたる。
それでも一護はびくともしない。
「…いちごっ…!」
あぁ…なんで何時も手遅れなんだ…!
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